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「Windows Package Manager」がv1.1に ~Windows 10/11で利用できるCUIのアプリ管理ツール

「Microsoft Store」に登録されているアプリもインストール可能

「Windows Package Manager」(winget)v1.1

 米Microsoftは10月5日(現地時間)、「Windows 11」のリリースにあわせ、アプリケーションパッケージのCUI管理ツール「Windows Package Manager」v1.1を発表した。いくつかの厄介な不具合が解消されたほか、ユーザーからのニーズが高かった機能が追加されているという。

 「Windows Package Manager」(winget)は、コマンドラインでアプリのインストール・アンインストール・アップデートを管理できるパッケージ管理ツール(パッケージマネージャー)。Linuxでいうとことろの「apt-get」や「DNF」、Macの「Homebrew」に相当するものだ。たとえば「Visual Studio Code」をインストールしたい場合は、管理者権限で起動した「Windows Terminal」などで以下のコマンドを入力すればよい。

winget install vscode

 「winget」はアプリのダウンロードからセットアップまでを自動化できるのがメリットで、OSを初期化したあとの環境セットアップや、特定のアプリを複数の端末にまとめて導入したい場合などに役立つ。インストール済みのアプリをまとめて最新版へアップデートしたい場合も、以下のようにコマンドを実行するだけだ。

winget upgrade --all
「winget upgrade --all」でインストール済みのアプリをまとめて最新版へアップデート

 v1.1ではさまざまな改善が行われているが、もっとも注目すべき新機能は「Microsoft Store」からアプリをインストールできるようになったことだ。新しい「winget」クライアントには、標準のソースリポジトリ(winget)と「Microsoft Store」(msstore)の2つが設定されており、どちらからでもアプリをインストールできる。

「Visual Studio Code」をソースリポジトリから検索した様子。「msstore」と「winget」の両方にある。どちらからインストールしても内容は同じだ

 ソースを指定してインストールしたい場合は、「--source」「-s」スイッチを利用すればよい。

winget install vscode -s winget

 同社によると、「winget」リポジトリでは現在、2,600以上のパッケージが利用できるとのこと。「Microsoft Store」がサポートされることで、「winget」コマンドでインストール可能なアプリはさらに充実することだろう。プライベートリポジトリのサポートも拡充されているとのことで、今後のアップデートに引き続き期待したい。

 「winget」クライアントは、「Windows 10 バージョン 1809」以降および「Windows 11」で利用可能。「アプリ インストーラー」というアプリを「ストア」アプリでアップデートすれば、最新バージョンとなる(Windows 10の場合はv1.1.12653、Windows 11の場合はv1.1.12663)。また、「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロードすることもできる。

 今後も開発ビルドのテストに参加したい場合は、「Windows Insiders Program」のDevチャネルに参加するとよい。ここで配信されるプレビュー版OSには、テスト版の「winget」が届けられる。プレビュー版OSを利用したくない場合は、「Microsoft アカウント」を「Windows Package Manager Insiders Program」に登録してもよい。