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Apple、「macOS Ventura」を発表～iPhoneをMacでWebカメラとして利用可能に

新しいウィンドウ管理機能「ステージマネージャ」などにも注目

樽井秀人

2022年6月7日 10:00

「macOS Ventura」

　米Appleは6月6日（現地時間）、開発者向けカンファレンス「WWDC 2022」で「macOS Ventura」を発表した。デベロッパー向けのプレビューは、同日より「developer.apple.com」を通じて「Apple Developer Program」のメンバーに提供される。一般ユーザー向けのパブリックベータ版は、来月にも「beta.apple.com」で公開される予定。正式版のリリースは今秋が見込まれており、無償アップデートの形で提供される。

　「macOS Ventura」は、「ステージマネージャ」と呼ばれる新しいウィンドウ管理機能を搭載。作業中のウィンドウだけ残して、他のアプリやウィンドウを自動で整理し、デスクトップの脇（左端）へ片付けられるようになった。デスクトップ脇に並んだタスクをクリックすれば、すばやくそのタスクへ切り替えられる。この「ステージマネージャ」は「Mission Control」や「Spaces」といったmacOSのウインドウ管理ツールとも連携可能。

「ステージマネージャ」と呼ばれる新しいウィンドウ管理機能を搭載

　また、iPhoneをMacでWebカメラとして利用する「連係カメラ」が新たにサポートされる。これは単にiPhoneを高性能なWebカメラとして用いるモードではない。iPhoneならではの機能を活用したユニークなもので、センターフレームやポートレートモード、背景を暗くしてユーザーの顔を美しく照らすスタジオ照明、iPhoneの広角カメラを利用してユーザーの顔とデスクを上から見た様子を同時に表示するデスクビューなどを実現する。

iPhoneをMacのWebカメラとして利用する「連係カメラ」

　なお、この機能を利用するには「iPhone XR」以降が必要。Wi-FiとBluetoothの両方がONになっており、iPhoneとMacの双方が2ファクタ認証を使用して同じ「Apple ID」にサインインしているのが条件だ。また、機能によっては「iOS 16」にアップグレード済みの上位機種が必要となることがある。

　そのほかにも、「Handoff」が「FaceTime」でも利用できるようになり、iPhoneやiPadで始めた「FaceTime」通話をMacで引き継げるようになった。「Safari」ではタブグループの共有、パスワードレスソリューション「パスキー」が利用できる。

　また、「Metal 3」によるゲーム機能の強化、「メール」や「メッセージ」アプリの改善（送信の取り消し、SharePlay、コラボレーション）なども注目すべき改善点。「Spotlight」検索も一新されており、「テキスト認識表示」で画像の中のテキストを検索する機能などが利用できる。システム設定にはサイドバーが追加され、iPhone/iPadに近いデザインとなった。

　「macOS Ventura」は、以下のデバイスで利用可能。