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Windows 10環境の一部でオーディオが機能しない問題

2022年7月Cリリース「KB5015878」以降で発生

同社のドキュメントサイトにおけるアナウンス

 米Microsoftは8月19日(現地時間)、Windows 10環境の一部でオーディオが機能しない問題があることを明らかにした。2022年7月Cリリース「KB5015878」以降で発生するという。

 同社によると現象はさまざまで、システムからオーディオが失われたり、特定のポート、特定のオーディオデバイス、または特定のアプリケーション内でのみ発生する場合もあるとのこと。デバイスドライバーのオーディオ拡張機能に問題があるようだ。

 影響するプラットフォームは、以下の通り。Windows 11やサーバーOSには影響しない。

  • Windows 10バージョン 21H2
  • Windows 10バージョン 21H1
  • Windows 10バージョン 20H2

 「KB5015878」以降をまだインストールしていない場合は、「KIR」(Known Issue Rollback)と呼ばれるロールバックシステムが問題を防止してくれる。組織で集中管理されていない一般的な環境であれば、解決策が24時間以内に自動で適用される。Windowsデバイスを再起動すると、解決策がより早く適用されることがあるので、急いでいる場合は試してみるとよいだろう。組織で集中管理されているデバイスの場合は、特別なグループポリシーをインストール・設定する必要がある。

 また、サウンドドライバーをアップデートすることで問題を防止できることがある。開発元からドライバーのアップデートが提供されている場合は、事前にそれをインストールしておこう。ただし、「OBS Studio」などの高度なオーディオアプリケーションを利用している場合は、更新プログラムをインストールする前にすべての設定をバックアップすることが推奨されている。

 「KB5015878」以降をインストール済みで、特定のアプリケーションでのみトラブルが発生している場合は、「MMDevice API」で取得したIDをアプリがキャッシュしている可能性がある。このIDはデバイスの再初期化により更新されることがあるため、アプリ側でキャッシュすることは推奨されていない。オーディオを再び機能させるには、最悪の場合アプリを再インストールしたり、アプリの開発元へ問い合わせる必要がある。

 すでに「KB5015878」以降をインストールしており、すべてのアプリでオーディオの問題が発生している場合は、OSのトラブルシューティングツールを試してみるとよい。問題が解決されることがある。それでもトラブルが解消しない場合は、オーディオ機能拡張の無効化などを試してみるとよいようだ。

OSのトラブルシューティングツール