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「Thunderbird 102.4.0」が公開 ~「Google カレンダー」の同期問題はまだ修正中【10月25日追記】

4件の脆弱性を修正

「Thunderbird」v102.4.0

 オープンソースのメールソフト「Thunderbird」v102.4.0が、10月19日(米国時間)に公開された。本バージョンでは、「Thunderbird 102」のプロファイルインポートツールの利用で引き起こされた「OpenPGP」キーストレージの破損を自動的に検出・修復する機能が追加された。

 そのほかにも、以下の不具合修正や機能改善が施されている。セキュリティ関連の修正はアナウンスされていない。

  • POPメッセージを大きなフォルダー(~13,000メッセージ)にダウンロードすると、「Thunderbird」が一時的にフリーズすることがある
  • Windowsで件名に特殊文字が含まれるメッセージの転送に失敗する
  • 添付ファイル名にUnicode文字が含まれていると、FileLink添付ファイルへのリンクが追加されない
  • 連絡先が削除された後もアドレス帳の表示ペインが表示され続ける
  • アドレス帳を印刷するとすべての連絡先の詳細が含まれないことがある
  • NameプロパティがないCardDAVの連絡先が「Google Contacts」に保存されないことがある
  • 「カレンダーを公開する」が機能しない
  • カレンダーデータベースストレージの改善
  • CalDAVサーバーからの不適切なエラー応答により、カレンダーからイベントが消えることがある
  • さまざまなビジュアルとUXの改善

 なお、現在「Google カレンダー」との間にイベントの同期や表示の問題が発生しており、「Google カレンダー」に登録済みのイベントが「Thunderbird」で見つからないことがある。開発チームによると、Googleと協力してこの問題を解決するために取り組んでいるとのこと。

 「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7以降で利用可能。現在、公式サイト「thunderbird.net」からダウンロードできる。Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロード可能。

[2022年10月25日編集部追記] 「Thunderbird」のセキュリティ情報が更新され、v102.4.0の修正内容が判明した。それによると、修正された脆弱性はCVE番号ベースで4件。内訳は、深刻度がMoziilaの基準で4段階中2番目に高い「high」が2件、3番目に高い「moderate」が2件となっている。