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Operaが新Webブラウザー「Opera One」をお披露目 ~今年後半にも現行版を置き換え

モジュラー設計、マルチスレッドで流れるような使い勝手、「タブ島」などの新機能も

「Opera One」

 ノルウェーのOpera Softwareは4月25日(現地時間)、「Opera One」を発表した。再設計され現行バージョンと置き換わるデスクトップ版「Opera」で、まずは早期アクセスの開発者バージョンとして提供される。今年後半にもWindows、Mac、Linuxで正式リリースされる見込み。

 「Opera」にはさまざまな機能が搭載されているが、バージョンを重ねるにつれてユーザーインターフェイスが肥大化し、あまり使わないボタンなどが画面を占有するようになった。そこで「Opera One」は「モジュラーインターフェイス」を原則に据えて、UIを再設計。ダイナミックにスペースをコントロールすることで、UIの簡素化と多機能性を両立させた。

 今後さらにAIツールなどが統合されても、「Opera One」はそれらをアドレスバーの折りたたみ可能なモジュールへグループ化し、インターフェイスを簡素に保ちつつも、機能へのアクセス性を損なわないようにする。

 なかでも注目は「タブ島」(Tab Islands)と呼ばれる新しいタブインターフェイスだ。これはタブバーから溢れがちなタブをコンテキストに応じて自動でグループ化し、カラフルなヘッダーをクリックして自動で開閉できるようにしたもの。

タブバーから溢れがちなタブをコンテキストに応じて自動でグループ化し、カラフルなヘッダーをクリックして自動で開閉できるように

 たとえば旅行の計画を立てている間に、観光地やランドマークについての「Wikipedia」に熱中してしまっても、「タブ島」があればこの2つのトピックをわけて管理できる。「Wikipedia」を畳んでおけば邪魔にならないし、旅行の計画に集中できる。特定のページを既存の「タブ島」から独立させて、他をたたむといったことも可能だ。

「タブ島」は自動でタブをグループ化するが、特定のタブを「取り出し」て独立させることも可能

 そのほかにも、レイヤーベースのアニメーションがUIスレッドではなく、コンポジタースレッドで実行されるようになる。これにより、UIプロセスが中断されてもアニメーションは実行され続け、中断のないアニメーション、シームレスな視覚効果、スムーズなエクスペリエンスを実現することが可能。このようにユーザーインターフェイスへマルチスレッドコンポジターを採用するのは、主要な「Chromium」ベースのWebブラウザーでは「Opera One」が初になるという。

ソフトウェア情報

「Opera One」Windows版
【著作権者】
Opera Software AS
【対応OS】
(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
99.0.4780.0(23/04/25)