OpenAI、「ChatGPT Enterprise」を発表 ～無制限「GPT-4」と法人向けセキュリティを提供

OpenAI、「ChatGPT Enterprise」を発表

　米OpenAIは8月28日（現地時間）、「ChatGPT Enterprise」を発表した。ビジネスで「ChatGPT」を活用する企業を対象にしており、エンタープライズグレードのセキュリティとプライバシー保護に加え、制限なしの「GPT-4」アクセス、より長いコンテキスト、高度なデータ分析機能、カスタマイズオプションなどが提供される。

　同社によると「ChatGPT」を社内で活用したいという需要はかつてないほど高まっており、ローンチからわずか9カ月でフォーチュン500企業の80％以上で採用されるまでになった。しかし、セキュリティ要件を満たさないために全面展開できないなどの問題があったようだ。

　「ChatGPT Enterprise」はこうした要望に応えて設定されたプランで、顧客プロンプトと企業データは「OpenAI」モデルのトレーニングに一切利用されないことを保証。データの暗号化やSSOなどにも対応する。

　さらに、すべての利用制限が撤廃され、パフォーマンスも向上。最大で2倍ほど高速に動作するという。コンテキストも32kにまで拡大されており、ユーザーは従来の4倍長い入力やファイルを処理できる。

　また、高度なデータ解析（Code Interpreter）も制限なく利用可能。市場データを分析する金融リサーチャー、調査結果を分析するマーケティング担当者、ETLスクリプトをデバッグするデータサイエンティストなどが抱える情報も、ものの数秒で分析できるようになる。共有チャットテンプレートを利用したカスタマイズも可能で、それでも不十分なときのためにAPIの無料クレジットが含まれる。