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「Windows Terminal」に生成AI「Terminal Chat」が登場 コマンドやエラー理解を支援

Canaryチャネル+「Azure OpenAI Service」で試験提供

AI機能「Terminal Chat」を搭載した「Windows Terminal」が登場

 米Microsoftは11月17日(現地時間)、AIチャットインターフェイス「Terminal Chat」を搭載した「Windows Terminal」をリリースした。以前から導入が予告されていたもので、自然言語AIを活用してお勧めのコマンドを選んでもらったり、エラーの内容を説明してもらったりすることができる。

必要なもの

 「Windows Terminal」にはいくつかの開発チャネルがあるが、「Terminal Chat」が実装されているのは今のところCanaryチャネルのみだ。「GitHub」のプロジェクトサイトから無償でダウンロードできる。セットアップとアップデートが容易な「App Installer」を利用するとよい。

 なお、Canary版は最新のコードが毎日ビルドされる開発初期版である点には注意したい。安定性は期待できないため、日常利用には向かない。

 また、「Terminal Chat」機能には大規模言語モデルが含まれていない。今のところバックエンドとして「Azure OpenAI Service」を利用する仕組みになっており、エンドポイントとキーを入手する必要がある。

「Azure OpenAI Service」のエンドポイントとキーが必要

 「Azure OpenAI Service」は現在、新規サインアップが制限されている。利用の際はフォームでの申し込みが必要だ。一般のユーザーに開放されるのは、もう少し先になるだろう。

使い方

 セットアップが完了すると、タブバー右端のプルダウンメニューから「Terminal Chat」へアクセスし、自然言語でAIとの対話が可能となる。

タブバー右端のプルダウンメニューから「Terminal Chat」へアクセス

 「Terminal Chat」はコマンドの提案も行うが、コマンドが自動で入力・実行されてしまうことはない。利用したい場合は、ユーザーが明示的にクリックする必要がある。

 なおAIには、入力したメッセージに加えてアクティブなシェルの名前が通知される点には注意したい。これはシェルの種類に応じて回答を調整するためだ。