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「Windows Terminal」のタブ分離が正式版に、次期版v1.9もプレビュー公開
プレビューではサジェストUIや「コマンド プロンプト」の絵文字対応などをテスト
2023年9月29日 10:05
ブロードキャスト入力(Broadcast Input)
ブロードキャスト入力とは、アクティブなターミナルペインに入力した内容を他のすべてのペインに一斉送信(ブロードキャスト)すること。複数の端末を同時に操作することができる。
この機能を有効化するには、コマンドパレットで [Toggle broadcast input to all panes]コマンドを実行すればよい。設定ファイルを編集して、ショートカットキーを割り当てることも可能だ。
Web検索
「Windows Terminal Preview 1.19」では、右クリックメニューに選択テキストをWeb検索するコマンドが試験的に追加された(rightClickContextMenu)。既定のエンジンは「Bing」だが、設定ファイルを編集すれば検索クエリの編集が可能。「Google」はもちろん、QAサイト「StackOverflow」にしてみても便利だろう。
試験フラグはプロファイルごとに設定が可能。検索クエリはグローバルに指定する。
{
"searchWebDefaultQueryUrl": "https://www.google.com/search?q=%22%s%22",
"profiles":
{
"defaults": {},
"list":
[
{
"commandline": "%SystemRoot%\\System32\\cmd.exe",
"experimental.rightClickContextMenu": true
},
フォーカスを失ったときの効果
「Windows Terminal」はターミナル画面にアクリル効果をかけることができるが、従来は他のアプリに切り替えてフォーカスを失うと、エフェクトが解除されてしまっていた。最新プレビュー版ではこの制限が緩和されており、アクリル効果を継続することが可能。
アクリル効果はプロファイルごとに設定が可能だ。
{
"profiles":
{
"defaults": {},
"list":
[
{
"commandline": "%SystemRoot%\\System32\\cmd.exe",
"opacity": 85,
"useAcrylic": true
},
サジェストUI(Suggestions UI)
サジェストUIは、コマンド履歴やスニペットを呼び出せる新しいユーザーインターフェイス。試験的に提供されているシェル統合機能とともに用いる。まだ初期実装ながら「PowerShell 7」の「予測 IntelliSense」(Predictive IntelliSense)と組み合わせることも可能で、今後の発展に期待がかかる。
「Windows Terminal」(ターミナル)は、Microsoftが主導でオープンソースとして開発しているターミナルアプリ(ライセンスは「MIT」)。DirectWrite/DirectXベースのテキストレンダリングエンジンやUTF-16/UTF-8両対応のテキストバッファーを備えたモダンな設計、レイアウトの柔軟性、プロファイルベースの高いカスタマイズ性などが特徴だ。現在、「GitHub」や「Microsoft Store」から無償でダウンロードできる。
なお、同日付けで「Windows Terminal 1.18」が安定版となっている。
このバージョンでは、ついにウィンドウからタブを分離する機能がサポートされた。スクロールバーマークとシェル統合機能はまだ実験段階で、安定版リリースには含まれていない。
ソフトウェア情報
- 「Windows Terminal Preview」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 10 バージョン 20H1以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.19.2682.0(23/09/26)