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OpenAIが「ChatGPT」と「DALL-E 3」画像にC2PAの“透かし”を付与、生成AI画像の出所問題に対処へ

ただし削除される可能性もあり、特効薬にはならず

「DALL-E 3」で生成された画像に組み込まれたC2PAのメタデータ

 米OpenAIは2月6日(現地時間、以下同)、画像生成AI「DALL-E 3」において、生成された画像にC2PAのメタデータを組み込むことを発表した。Web上の「ChatGPT」および「DALL-E 3」モデルを提供するAPIで生成された画像が対象で、2月12日までにはすべてのモバイル版にも適用される予定。

 C2PAは「Coalition for Content Provenance and Authenticity」の略で、デジタルコンテンツの出所や編集履歴に関するプロトコルを開発している標準化団体。メタデータに画像や動画の出所や編集履歴を示すラベルを付与し、情報の信ぴょう性を証明することで、偽情報や誤情報の拡散に対処する取り組みを行っている。

 C2PAのメタデータでは、外部のWebサイトやツールを使用し、画像が「ChatGPT」や「DALL-E 3」で生成されたかを確認できる。現在は、画像のみにC2PAのメタデータが付与され、テキストや音声は対象外となる。

 なお、この仕組みは完璧ではなく、SNSへアップロードする際などでメタデータが削除される可能性もあるので、必ずしも「DALL-E 3」で生成された画像であることが証明されるわけではないことを注意しておきたい。

Web版の「ChatGPT」を使用した場合は、「ChatGPT」を利用したということも表示される