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デバイスのAI性能を評価する「Geekbench AI」が一般公開、デスクトップ・モバイル両対応

基本機能は無償

「Geekbench AI 1.0」

 加Primate Labsは8月15日(現地時間)、「Geekbench AI 1.0」を一般公開した。現在、デスクトップ(Windows/Mac/Linux)向けのバイナリが同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。iPhone/iPadAndroidにも対応しており、各アプリストアから入手できる。

 「Geekbench AI」は、クロスプラットフォーム対応のベンチマークツール「Geekbench」で同社が培ってきた技術をもとに、デバイスのAI性能を評価してスコア化できるようにしたアプリ。「Geekbench ML」という名前でプレビューされていたが、最近は機械学習(ML)やディープラーニングといった用語より「AI」という言葉がより一般に浸透してきたことから、一般公開に合わせてリブランディングされた。

 一口にAIワークロードと言っても、それにはさまざまなシナリオがあり、異なるハードウェア、異なるプラットフォーム(OS)で統一した基準を設けるのは複雑で難しい。そこで、「Geekbench AI」では3つの総合スコアを算出しているとのこと。このスコアには処理速度だけでなく、精度も加味されている。

  • Single Precision Score
  • Half Precision Score
  • Quantized Score

 そのほかにも、「Geekbench AI 1.0」では「OpenVINO」(Windows/Linux)といったAIプラットフォームや、「Samsung ENN」「ArmNN」「Qualcomm QNN」(Android)などのベンダー固有の「TensorFlow Lite」デリゲートをサポート。現実世界のユースケースを再現するためのデータセット拡充なども行われている。

ベンチマーク結果は自動でアップロードされる(無償版)。Lenovo製ThinkStation P340(Core i7-10700)が基準で、1,500ポイントの場合で同等の性能となる
さまざまなワークロードでスコアを算出。処理速度だけでなく、精度も加味される

 なお、「Geekbench AI」の基本機能は無償だが、利用の際はインターネット接続が必要で、ベンチマーク結果は自動でアップロードされる。オフライン利用など、追加機能のロックを解除するには「Geekbench AI Pro」(99米ドル)へのアップグレードが必要だ。

「Geekbench AI Pro」ではローカル実行やCSV/HTML/TEXTインポートなどがサポートされる

ソフトウェア情報

「Geekbench AI」Windows版
【著作権者】
Primate Labs Inc.
【対応OS】
64bit版Windows 10以降
【ソフト種別】
フリーソフト(追加機能のロック解除には99米ドルが必要)
【バージョン】
1.0(24/08/15)