ニュース

個人向け無償のベンチマーク「Geekbench 6.3」 ~ArmのSME命令をサポート

効率的な行列処理を行う命令。SME命令搭載CPUは従来より高スコアに

「Geekbench 6.3」

 加Primate Labsは4月11日(現地時間)、ベンチマークソフト「Geekbench」の最新版「Geekbench 6.3」をリリースした。現在、同社のWebサイトや各種アプリストアから入手できる。

 最新版の主な変更点は、Arm系CPUのScalable Matrix Extension(SME)命令に対応したこと。SME命令は行列処理を効率化し、スループットを大幅に向上させられるため、機械学習などの用途で利用した場合に効果がある。これにより、SME命令を備えていないCPUでは前バージョンの「Geekbench 6.2」と同等のスコアが算出されるが、SME命令を備えたCPUでは以前より高いスコアが算出されるという。

 そのほか、Androidデバイス上で実行された「Horizon Detection」テストの結果が、実行ごとに大きく変動してしまう問題が修正された。また、DirectX 12の「OpenCLOn12」が「Geekbench」起動時のクラッシュの原因となっているため、一時的にサポートが無効化されているという。

 「Geekbench」は、Windows/Mac/Linux/iOS/Androidをカバーするクロスプラットフォーム対応のベンチマークソフト。ボタンを押すだけの簡単な操作でCPUやGPUコンピューティングのスコアを測定できる。基本的に有償のソフトだが、共有サイトへスコアを自動で投稿するトライアウトモードであれば個人利用に限り無償だ。Windows版の対応OSは、64bit版Windows 10以降。

ソフトウェア情報

「Geekbench」Windows版
【著作権者】
Primate Labs Inc.
【対応OS】
64bit版のWindows 10以降(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
シェアウェア 99米ドル(個人利用のトライアウトモードは無料)
【バージョン】
6.3(24/04/11)