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Oracle、「Java 23」を発表 ~「JavaDoc」コメントがMarkdown記法でも記述可能に

11のJDK拡張提案(JEP)が含まれる

Oracle、「Java 23」を発表

 米Oracleは3月19日(現地時間)、プログラミング言語「Java」の最新版「Java 23」を発表した。Java開発キット「Oracle JDK 23」の提供も開始されている。

 「Java 23」は非LTSリリースで、サポートは「Java 24」が公開されるまでの6カ月間。少なくとも2回のメンテナンスアップデートが予定されている。

 最新のJDKには、以下の11のJDK拡張提案(JEP)が含まれる。「Java 15」で正式採用されたガベージコレクション機能「ZGC」のデフォルトのモードが世代モードとなったことなどが目玉といえるだろう。非世代モードは廃止予定となり、将来のリリースで削除される。

  • JEP 455:Primitive Types in Patterns, instanceof, and switch (Preview)
  • JEP 476:Module Import Declarations (Preview)
  • JEP 477:Implicitly Declared Classes and Instance Main Methods (Third Preview)
  • JEP 482:Flexible Constructor Bodies (Second Preview)
  • JEP 466:Class-File API (Second Preview)
  • JEP 469:Vector API (Eighth Incubator)
  • JEP 473:Stream Gatherers (Second Preview)
  • JEP 480:Structured Concurrency (Third Preview)
  • JEP 481:Scoped Values (Third Preview)
  • JEP 474:Generational Mode by Default
  • JEP 467:Markdown Documentation Comments

 また、「JavaDoc」ドキュメンテーションコメントがMarkdown記法でも記述できるようになったのも興味深い改善だ。これまで、関数の引数や返り値、挙動などの説明を「JavaDoc」でソースコードに埋め込むには、「@」タグとHTMLの組み合わせが用いられていた。しかし、HTMLよりシンプルなMarkdownが利用できるようになったことで、シンタックスハイライトなどのコーディング支援のないプレーンテキスト環境でもAPIドキュメントが読みやすくなることが期待される。

「java.lang.Object.hashCode」のコメント。左が旧来、右がMarkdown記法