ニュース

「Oracle JDK 17」の商用フリーはあと半年 ~NFTC→OTNのライセンス切り替えに注意

寛容なライセンス下で利用を継続したい場合は、次のLTS「JDK 21」への移行を

同社のアナウンス

 2021年9月に一般公開されたLTSリリース「Oracle JDK 17」は現在、寛容な「NFTC」ライセンス下で提供されているが、新しいLTSリリース「Oracle JDK 21」が2023年9月に登場したことにより、1年間の移行猶予期間に入った。米Oracleは4月16日(現地時間)、自社の公式ブログで注意を喚起する記事を公開した。

 「NFTC」(Oracle No-Fee Terms and Conditions、Oracle無料利用規約)は、「JDK 17」以降で用いられているライセンス。ライセンスに従うことを条件に、商用および本番環境での使用も含め、すべてのユーザーが無償で製品を利用できることを保証している。

 しかし、「JDK 17」にこのライセンスが適用されるのは 2024年9月 まで。それ以降は「Java 8」「Java 11」のアップデートに適用されているのと同じ「Java SE OTN」ライセンスの下で提供される予定だ。

 「OTN」(Oracle Technology Network)ライセンスでも「Java SE」は無償で利用できるが、以下の場合に限られる。

  • ゲームのプレイやその他の個人用アプリケーションの実行などの目的で、デスクトップパソコンやノートパソコンで個人的に使用する場合
  • アプリケーションの開発、テスト、プロトタイピング、およびデモンストレーションの場合
  • Oracle SQL Developerなどの承認された製品で使用する場合、または承認された製品によって作成されたソフトウェアアプリケーションのエンドユーザーとして使用する場合
  • 特定のOracle Cloud Infrastructure製品で使用する場合

 つまり、「JDK 17」のメンテナンス自体は継続されるが、ビジネスで利用するには商用ライセンスの購入が必要となる(Java SE Universal Subscription)。「Java 17」の商用サポートは、少なくとも2029年9月まで提供される予定。

 無料で商用も可能な「NFTC」ライセンスのまま「Oracle JDK」の利用を継続したい場合は、後継のLTSリリース「JDK 21」へ移行しなければならない。次のLTSリリースである「Java 25」の公開1年後、2026年9月まで「JDK 21」は「NFTC」ライセンス下で提供される。