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「Visual Studio Code 1.94」が公開 ~「ESM」移行で起動速度が大きく改善
「GitHub Copilot」でも多くの改善が行われた2024年9月更新
2024年10月7日 06:45
米Microsoftは10月4日(日本時間)、「Visual Studio Code」の2024年9月アップデート(v1.94.0)を正式公開した。「GitHub Copilot」で多くの改善が行われている。
「GitHub Copilot」は、GitHubが有償で提供しているAIコーディング支援サービス。拡張機能を導入することで、「Visual Studio Code」ともシームレスに連携する。今回のアップデートには、以下の新機能や改善が含まれている。
- 言語モデルの切り替え。「OpenAI o1」モデルも利用できる
- インラインチャットにおける「GPT-4o」のサポート
- 意図しないコードの盗用を防ぐため、「GitHub」で公開されているコードと一致する箇所を表示
- 「#」でファイルをサジェスト
- チャット応答でファイルリンクを見やすく。ファイルタイプに応じたアイコンがつく
- チャットウィンドウへのファイルドラッグ&ドロップ
- 添付ファイルがチャットコンテキストで参照されるように
- 「Python」拡張機能のネイティブREPLエディターで、「Copilot」インラインチャットとコード補完がサポート
- 「Copilot」インラインチャットを使ってノートブックでコードを生成する際、生成されたコードを直接実行できるように
- チャットのユーザーエクスペリエンスを刷新。新しいウェルカムエクスペリエンスを追加したほか、入力エリアのレイアウトもアップデートされる
そのほかにも、多くのプレビュー機能と試験機能が導入された。
「Visual Studio Code」本体の改善としては、[エクスプローラー]ビューの検索改善が挙げられる。[Ctrl]+[Alt]+[F]キーで検索機能へアクセスし、あいまい一致と連続一致を切り替えながら、より柔軟な結果を得ることが可能で、とくに大規模なプロジェクトでファイルを見つけるのが簡単になった。
また、拡張機能の管理も改善。たとえば、複数の「GitHub」アカウントをもっており、誤って間違ったアカウントで「GitHub Copilot」にサインインしてしまっても、最新版ではさまざまな方法でアカウント設定へアクセスできるようになっており、あとから問題を修正できるようになっている。
そのほかにも、「TypeScript 5.6」への対応、「ESM」(JavaScriptモジュールの読み込みにimport/exportを利用)への移行による「Visual Studio Code」の起動速度改善、カバレッジ付きの「Python」テスト、フィルタリングオプションと操作を改善したソース管理グラフといった機能強化が施されている。
「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。現在、本ソフトの公式サイトや「ストア」アプリ(Microsoft Store)から無償でダウンロード可能。すでに利用している場合は、アプリの自動更新機能を用いてアップデートすることもできる。
Web標準技術で構築されており、Webブラウザーでも動作する。強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー(Language Server)対応の拡張機能を追加することで幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴だ。
ソフトウェア情報
- 「Visual Studio Code」Windows向け安定版
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 10/11
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.94.0(24/10/04)