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「Qt」の「Visual Studio Code」拡張機能パックが無償提供開始

デスクトップから組込みまで、幅広いプラットフォームで動作するアプリを単一コードで

Qt Group、「Visual Studio Code」向けの拡張機能「Qt All Extensions Pack」v1.0をリリース

 フィンランドのQt Groupは9月10日(現地時間)、「Visual Studio Code」向けの拡張機能「Qt All Extensions Pack」v1.0をリリースした。「Visual Studio Marketplace」から無償でダウンロードできる。

 「Qt All Extensions Pack」は、「Visual Studio Code」で「Qt」開発を行うために必要なテクノロジースタックをまとめた拡張機能。以下の拡張機能がパックされている。

  • Qt Core:QSS、QDoc、QRCのシンタックスハイライト(構文色分け)など
  • Qt UI:「Qt Widgets Designer」でウィジェットUIをデザイン
  • Qt C++:「CMake」で「Qt」プロジェクトをビルド・「Qt」のC++タイプをデバッグ
  • Qt Qml:QMLのシンタックスハイライトやリンティング(改善個所の指摘)

 QML構文のハイライト表示、リファクタリング、コード補完といったコーディング支援機能は「Qt 6.8」の新しい言語サーバー(Language Server)で実現されているが、「Qt 6」シリーズであれば、旧バージョンのプロジェクトとも互換性がある。現時点では「Qt Language Server 6.8」や「Qt 6」フレームワークのインストールが必要だが、将来的には言語サーバーの最新安定版を自動でダウンロードする機能も予定されているとのこと。

 「Qt」はC++言語で開発されているフレームワークで、主要なデスクトップOSから組込みOSまでの幅広いプラットフォームで動作するアプリケーションを単一のコードで開発できるのが特徴。とくに近年では組込みシステムで採用が急増しているという。「Windows on ARM」への対応も進められている。開発者向けのサポートも充実しつつあり、今年5月からは「Android Studio」プラグインの提供が開始されている。