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「Docker Desktop 4.36」が公開 ~「WSL 2 mono」によりWin/Macをまたいだ運用が改善
無償で始められるコンテナー仮想化プラットフォーム「Docker」のクライアント
2024年11月27日 11:29
米Dockerは11月22日(現地時間)、「Docker Desktop 4.36」をリリースした。企業環境における管理を簡素化し、セキュリティを強化するための強力なアップデートが導入されているとのこと。
まず、macOSで構成プロファイルを用いた新しいサインイン強制メカニズムが導入された。構成プロファイルはモバイルデバイス管理(MDM)ソリューションを介して大量のデバイスへ迅速に展開可能で、認証されていないユーザーによる「Docker Desktop」へのアクセス制限、必要なポリシーが組織内のデバイスへ適用されていることの保証、複数組織へのサインインを強制できる点などでメリットがある。また、PKGインストーラーによる一括デプロイもサポートされた。
そのほかにも、新しいデスクトップ設定管理が「Docker Business」の早期アクセスとして提供される。「Docker Desktop」の設定ポリシーをクラウドから直接「Admin Console」を介して一元的に展開・実施できるため、組織全体の一貫性と効率性の点で利点が大きい。「Enhanced Container Isolation」(ECI)や「Desktop Settings Management」といったソリューションもアップデートされた。
また、「Docker Desktop」のWSLディストリビューションが「WSL 2 mono」へと統一された。とくに「Windows Subsystem for Linux 2」(WSL 2)を利用する場合、異なるOS(Windows/Mac)間で一貫したデータワークフローが保証され、クロスプラットフォーム運用が柔軟になる。また、データとシステムファイルを分離してI/O競合を削減することで「Docker」のパフォーマンス向上、待ち時間が削減され、コンテナのパフォーマンス向上といった改善も見込める。
「Docker Desktop」は、コンテナー仮想化プラットフォーム「Docker」をデスクトップ環境で手軽に使えるようにしたGUIフロントエンド。Windows/Mac/Linuxに対応しており、同社のWebサイトからダウンロードできる。
ただし、無償で利用できるのは中小企業(従業員数250人未満、年間収益1,000万ドル未満)、個人使用、教育目的、非商用のオープンソースプロジェクトのみ。それ以外の用途では、有料サブスクリプションが必要となる。