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Microsoft、ゲーム内容を理解して映像を生成するAIモデル「Muse」を発表

開発者のアイデア創出を促進。レトロゲームの最適化などにも活用を広げる

Microsoft、ゲーム内容を理解して映像を生成するAIモデル「Muse」を発表

 米Microsoftは2月19日(現地時間)、Microsoft Researchの研究内容として、ゲームに特化した新しい生成AIモデル「Muse」を科学雑誌「Nature」で発表した。

 「Muse」はゲームのビジュアル生成と、コントローラーの操作を生成できるAIモデル。今回の発表では、Xbox Games StudiosのNinja Theoryが開発したチーム対戦アクション「Bleeding Edge」を用いた映像データが複数公開されている。

 各映像は、「Bleeding Edge」のゲームを学習させた「Muse」が、実際にコントローラーを操作していることを想定し、ゲームプレイ映像を生成したもの。「Muse」はゲームの内容とコントローラーの操作を理解した上で、その先に想定されるゲームプレイ映像を生成する。これによりゲーム開発のアイデアを創出することを狙っている。

 AIモデルの特徴として、映像出力を長時間続けても破綻しない一貫性や、異なる操作を行った想定を実現する多様性、新たに追加したキャラクターを永続して採用し続ける持続性などを挙げている。

 ビジュアル生成とコントローラー操作はどちらか一方でも利用可能。Xboxのファーストパーティタイトルでトレーニングした「Muse」が、ゲームをリアルタイムにプレイするAIモデルも開発しているという。また、「Muse」にレトロゲームを学ばせることで、現代のデバイスに向けた最適化にも役立つとし、『将来はレトロゲームの保存や体験方法が根本的に変わるのでは』と期待を寄せている。

 発表内容の概要や実際の生成動画については、Microsoft Research Blog(英文)にて公開されている

 今後も最新情報をXbox WireAI リソース ハブで伝えていくほか、米サンフランシスコで3月17~21日に開催予定のゲーム開発者向けイベント「GDC 2025」でも発表があるようだ。

Introducing Muse: Our first generative AI model designed for gameplay ideation