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「Microsoft Edge 134」が正式リリース ~設定画面も「WebUI 2.0」で高速に

Entrust証明書の不信頼、10件の脆弱性修正も

「Microsoft Edge」v134.0.3124.51

 米Microsoftは3月6日(現地時間)、デスクトップ向け「Microsoft Edge」v134.0.3124.51を安定(Stable)チャネルでリリースした。「Edge 134」では、設定画面を「WebUI 2.0」へ移行。設定ページの応答性向上が期待できる。

 「Edge」では以前から設定画面のUI改善も進められており、よく使う項目へ移動できるボタンの設置や説明の拡充などが行われている。実用性の向上と使い勝手の改善を、ぜひ自身の目でチェックしてほしい。

サイドパネル・ポップアップの改善で一定の成果を得た「WebUI 2.0」を設定画面にも。以前から展開中のよく使う項目へ移動できるボタンの設置や説明の拡充などにも注目

 なお、これらの変更は「Controlled Feature Rollout」(CFR)と呼ばれる仕組みで制御されている。段階的にロールアウトされているため、「Edge 134」へアップデートしてもすぐに利用できるようになるとは限らない点には注意したい。

 そのほかにも、法人環境向けにプロファイルメニューの仕様変更、「Microsoft Search in Bing」の廃止とポリシーの更新、スケアウェアブロッカーをコントロールするためのポリシー追加が行われた。Mac環境では「Teams」のリンクをシームレスに開くためのポリシーも導入された。

 セキュリティ関係の修正は、「Edge」固有の脆弱性が1件。

  • CVE-2025-26643:Microsoft Edge (Chromium ベース) のなりすましの脆弱性(Low)

 加えて、「Chromium」の問題が9件修正されている。

  • CVE-2025-1914:Out of bounds read in V8(High)
  • CVE-2025-1915:Improper Limitation of a Pathname to a Restricted Directory in DevTools(Medium)
  • CVE-2025-1916:Use after free in Profiles(Medium)
  • CVE-2025-1917:Inappropriate Implementation in Browser UI(Medium)
  • CVE-2025-1918:Out of bounds read in PDFium(Medium)
  • CVE-2025-1919:Out of bounds read in Media(Medium)
  • CVE-2025-1921:Inappropriate Implementation in Media Stream(Medium)
  • CVE-2025-1922:Inappropriate Implementation in Selection(Low)
  • CVE-2025-1923:Inappropriate Implementation in Permission Prompts(Low)

 また、ルート証明書ストア(Microsoft Trusted Root Program)が更新され、タイムスタンプが2025年4月16日午前7時00分00秒(UTC)以降になっているEntrustのルート証明書が既定で信頼されなくなった。公開鍵証明書認証局(CA)の1つであるEntrustではコンプライアンス違反が続いており、「Google Chrome」でも同様の措置がとられている。

 デスクトップ版「Microsoft Edge」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロード可能。すでに「Microsoft Edge」を利用中の場合は、自動で更新されるため何もする必要はない。手動で更新したい場合は、画面左上のメニュー([…]アイコン)から[ヘルプとフィードバック]-[Microsoft Edge について]画面(edge://settings/help)へアクセスするとよい。また、従来よりもわかりやすくしたアップデートインジケーターも展開中だ。