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Microsoft、「F# 3.1」をプレビュー公開

「Visual Studio 2013 Preview」の一部として

「Visual Studio 2013 Preview」

 米Microsoft Corporationは6月27日(現地時間)、プログラミング言語「F#」の最新版「F# 3.1」をプレビュー公開した。「Visual Studio 2013 Preview」の一部として公開されており、現在のところスタンドアローン版は用意されていないようだ。

 「F#」は、Microsoftの研究部門“Microsoft Reaserch”が開発した「.NET Framework」向けのプログラミング言語。オブジェクト指向の要素をあわせもつ関数型言語「OCaml」の影響を強く受けている。

ブレースの自動補完機能が改良

 「F# 3.1」における変更は、言語構文の拡張、型推論機能の強化といった既存機能の改善がメイン。コンパイラやライブラリもアップデートされており、ポータブルライブラリのサポートや“printf”の大幅なパフォーマンス向上が実現されている。

 また、「Visual Studio」におけるコーディング支援機能にも改善が施された。たとえば、ブレース(括弧)の自動補完機能が改良された。ブレース内で改行を入力すると、キャレットと閉じ括弧に適切なインデントが挿入される。また、演算子に対しても関数と同じようにツールチップが表示されるようになった。ユーザーが定義した演算子であれば、“定義への移動([F12]キー)”も利用できる。

「Visual Studio 2013 Preview」では「F# 3.0」と「F# 3.1」のプロジェクトがサポート

 なお、「Visual Studio 2013 Preview」では「F# 3.0」と「F# 3.1」のプロジェクトがサポートされている。「F# 3.0」を選択した場合は、「Visual Studio 2012」とのラウンドトリップ運用が可能。「F# 3.1」を選択した場合は、「F# 3.1」で追加された言語拡張やパフォーマンス向上の恩恵が得られる。ターゲットとなる「F#」ランタイムのバージョンは、プロジェクトのプロパティ画面で簡単に切り替え可能だ。

(柳 英俊)