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「Google Chrome 32」が安定版に、ユーザーインターフェイスアーキテクチャーを刷新

音が鳴っているタブが一目でわかるアイコンや、“セーフ ブラウジング”機能の強化も

「Google Chrome」v32.0.1700.76

 米Google Inc.は14日(現地時間)、Webブラウザー「Google Chrome」および「Chrome Frame」の最新安定版v32.0.1700.76を公開した。Windows XP/Vista/7/8に対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロード可能。Mac OS X/Linux版およびにも最新版v32.0.1700.77が提供されており、同じく同社のWebサイトからダウンロードできる。

 「Google Chrome 32」では“Aura”プロジェクトの成果が盛り込まれ、ユーザーインターフェイスのアーキテクチャーが一新された。“Aura”アーキテクチャーはGPUによるハードウェアアクセラレーションの活用と、プラットフォーム依存コードの排除を目的としており、プラットフォーム共通のルック&フィールを備える。「Chrome OS」ではすでに導入されており、Linux環境への移植も計画されている。

「Google Chrome 31」
「Google Chrome 32」
「Google Chrome 32」の“Ash”環境

 また、Windows 8.xの“Immsersive Mode”では「Chrome OS(Aura)」のために開発されたウィンドウマネージャー“Ash(Aura Shell)”が採用されている。「Google Chrome」をシステム既定のブラウザーに設定すれば、所謂“Metro”環境で「Google Chrome」をマルチウィンドウで利用できる。あたかもWindows 8.xに「Chrome OS」が同居したような格好だ。“Ash”のスタートメニューには“アプリランチャー”が統合されており、まるでWindows デスクトップのアプリのようにChromeアプリが利用できる。

 そのほかにも、数多くの機能追加が行われている。

 たとえば、サウンドの再生・カメラの利用・TVへの出力(Chromecast)を示すインジケーターアイコンがタブに追加された。複数のタブを開いている場合でも、どのタブで音が鳴っているのか一目で把握できる。

音が鳴っているタブが一目でわかるアイコン

 また、“セーフ ブラウジング”機能が拡充され、不審なサイトをブロックするだけでなく、マルウェアのダウンロードがブロックできるようになった。マルウェアと思しきファイルがダウンロードされると、ダウンロードトレイに警告が表示され、ファイルを安全に削除することができる。

 さらに、ペアレンタルコントロール機能がベータ版として追加された。新しい「Google Chrome」ユーザーを追加する際に、そのユーザーを“監視対象”として指定すると、そのユーザーのブラウザーの利用状況(アクティビティ)を監視したり、特定のサイトへの接続をブロックすることが可能。

「Google Chrome」ユーザーを“監視対象”として指定
監視対象のユーザーのアクティビティをチェックしたり、特定サイトへの接続をブロック

 そのほかにもモバイル端末向けの開発機能がいくつか追加されている。

 なお、今回のアップデートには11件の脆弱性の修正が含まれているので注意。深刻度の内訳は、4段階中上から2番目の“High”が4件など。同梱の「Adobe Flash Player」プラグインもv12.0.0.41へとアップデートされており、旧バージョンで発見された2件の脆弱性が修正されている。

ソフトウェア情報

「Google Chrome」Windows向け安定版
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
32.0.1700.76 m(14/01/14)

(柳 英俊)