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オープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice」v4.4のベータ版が公開

正式公開は来年1月の見込み

「LibreOffice」v4.4.0 Beta1

 The Document Foundationは21日、オフィス統合環境「LibreOffice」の次期メジャーバージョンとなる「LibreOffice」v4.4のベータ版を初めて公開した。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。

 「LibreOffice」は、「OpenOffice.org」から派生したオープンソースのオフィス統合環境。“スタートセンター”と呼ばれるランチャーのほか、ワープロソフト「Writer」、表計算ソフト「Calc」、プレゼンテーションソフト「Impress」、図形描画ツール「Draw」、数式エディター「Math」、データベースソフト「Base」から構成されている。

 「LibreOffice」では、新機能の追加を含むメジャーバージョンアップが半年ごとに行われており、次期メジャーバージョンとなるv4.4でも、数多くの新機能が追加されている。

 たとえば、挿入可能なメディアの形式が拡充された。また、“SharePoint”や“OneDrive”への接続がサポートされたのも大きな改善点。Windows以外の環境でも、“OneDrive”にあるドキュメントを手軽に「LibreOffice」で開けるようになる。

 また、「Firefox」用のテーマを検索・適用するユーザーインターフェイスが追加されたのも興味深い改善点と言えるだろう。「LibreOffice」ではv4.0から「Firefox」用のテーマが利用できたが、Webブラウザーでテーマを探し、配布URLをコピー&ペーストして「LibreOffice」に適用する必要があった。新しい検索画面が追加されたおかげで、「LibreOffice」でもより気軽にテーマが利用できるようになるだろう。

「Firefox」テーマを検索するユーザーインターフェイスが追加
「Writer」でも初期状態で有効化されたサイドバー

 さらに、「Lotus Symphony」由来のサイドバーにも改善が加えられ、v4.2で「Impress」で有効化されたのに続き、v4.4では「Writer」でも初期状態で有効化された。サイドバー機能の充実という点では、「Lotus Symphony」のコードを譲り受け、一足先にその機能を盛り込んだ「Apache OpenOffice」に後れを取っていた格好の「LibreOffice」だが、その差は詰まりつつあるようだ。

 そのほかにも、ユーザーの利用統計をベースに右クリックメニューの項目を見直すなど、全体的な使い勝手の向上が図られている。また、本バージョンから「Caladea」フォントと「Carlito」フォントが追加された。それぞれMicrosoftの「Cambria」フォントと「Calibr」フォントの代替として利用できる。

 内部的な変更としては、古い形式で書かれたGUIコードをXMLベースの新しい形式“.ui”へ変換する作業が完了した点が挙げられる。これは「LibreOffice」v4.0から進められていたもので、“GTK+”のGUIデザイナー「Glade」でユーザーインターフェイスの設計が行えるようになる。

 加えて、それぞれのソフトに対する改善も多岐に渡る。たとえば、「Writer」では“マスタードキュメントテンプレート”がサポートされた。「Writer」には複数の“サブドキュメント”を管理し、書籍などの大規模ドキュメントを作成できる“マスタードキュメント”と呼ばれる機能が備わっているが、これに対してもテンプレートが作成できるようになる。そのほかにも、テキストボックスを内包可能なシェイプ(Shapes)の挿入、文書の変更追跡機能の強化、書式プルダウンメニューの改善などが施された。「Calc」「Impress」「Draw」「Math」にも、それぞれ多くの改善が加えられた。

 なお、v4.4は来年1月に正式公開される見込み。「LibreOffice」は最新2バージョンのみを最新版・安定版としてサポートする方針で、現在の安定版であるv4.2は10月30日に公開されたv4.2.7が最後のバージョンとなる予定。v4.2を利用中のユーザーはv4.3への移行を検討してほしい。

ソフトウェア情報

「LibreOffice」
【著作権者】
LibreOffice contributors
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
4.4.0 Beta1(14/11/21)

(樽井 秀人)