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IchiGeki氏、新しいリモートデスクトップ接続ソフトのプロトタイプ「Dyne」を公開

サーバーとクライアントの間に中継ソフトを介してインターネット越しの接続を容易に

インターネットを経由してWindowsへ接続するのを容易にする「Dyne」(作者ブログより引用)

 「Brynhildr」などのリモートデスクトップ接続ソフトを開発しているIchiGeki氏は18日、新しいリモートデスクトップ接続ソフトのプロトタイプ「Dyne」(コードネーム)を公開した。Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7/8/Server 2012に対応するフリーソフトで、現在、作者のWebサイトからダウンロードできる。

 「Dyne」は以前テストしていた「Murakumo」の後継にあたるツールで、サーバーソフトとクライアントソフトの間に中継ソフト(リレーサーバー)として「DyneCloud」を挟んでいるのが最大の特長。従来のサーバーソフトとクライアントソフトを直接繋ぐモデルではインターネット越しにサーバーへ接続する際に煩雑なネットワークのセッティングが必要とされていた。しかし「Dyne」では、サーバー・クライアントの仲介を中継ソフトが行うことにより、そうした煩雑な作業を不要としている。

 たとえば、中継ソフトをVPS(仮想専用サーバー)などにインストールしておけば、「Chrome リモートデスクトップ」や「TeamViewer」などのサービスのように、簡単にリモートデスクトップ接続が行えるようになる。自宅PCから会社PCを操作したり、外出先でモバイル端末から自宅PCへアクセスするといったことがこれまでよりも容易になるだろう。

 なお、本ソフトはプロトタイプとして公開されており、サーバーソフトとして暫定的に「DyneServer」という専用ソフトを利用する必要がある。将来的にはすでに実績のある「Brynhildr」や「Siegfried」がそのまま利用できるようになる予定だが、現時点では利用できない。また、音声伝送や暗号化通信、ファイル転送、クリップボード共有などの機能に制限があるほか、執筆時現在、クライアントソフトとして利用できるのは「KeroRemote」(iOS版)、「Orthros」(iOS版)、「Qt Brynhildr」(Windows/Ubuntu版)のみとなっている。

ソフトウェア情報

「Dyne」
【著作権者】
IchiGeki 氏
【対応OS】
Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7/Server 2012/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.1.0(15/06/18)

(樽井 秀人)