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「Go」言語へ移植したネイティブ「TypeScript」コンパイラー&ツールがプレビュー開始
「Visual Studio Code」用の拡張機能もテスト提供
2025年5月23日 09:53
米Microsoftは5月22日(現地時間)、「TypeScript Native Preview」の一般提供を開始した。同社は今年3月、「TypeScript」のコンパイラーとツールをネイティブコンパイル言語「Go」で移植し、処理速度を10倍にまで引き上げる計画を明らかにしていたが、その一部が実際に利用できるようになる。
ネイティブ「TypeScript」コンパイラーは現在、「npm」から入手可能。このパッケージには「tsgo」という実行ファイルが含まれており、これが従来のコンパイラー「tsc」とほぼ同じ動作をする(テストを容易にするため「tsgo」と名付けられているが、いずれは「tsc」となる予定)。
# インストール
npm install -D @typescript/native-preview
# 実行
npx tsgo --project ./src/tsconfig.json
加えて、「Visual Studio Marketplace」から「Visual Studio Code」用の拡張機能「TypeScript (Native Preview)」もプレビュー版として利用可能だ。
この拡張機能はまだ開発の初期段階にあるため、「Visual Studio Code」ビルトインの「TypeScript」拡張機能に依存している。そのため、「TypeScript (Native Preview)」拡張機能をインストールしても、「TypeScript」拡張機能を無効にしてはいけない。
なお、今回リリースされた「TypeScript Native Preview」(「Project Corsa」とも)はいずれ「TypeScript 7」となる予定。次期バージョンの「TypeScript 6」は、現行の「TypeScript」(「Strada」と呼ばれることも)ベースとなる。
- TypeScript 5.8(現行版)、TypeScript 6.0(次期版):現行の「TypeScript」(Strada)
- TypeScript 7:TypeScript Native Preview(Corsa)
それを見越し、「TypeScript 6」で非推奨となる機能は初めから「TypeScript Native Preview」に実装されない点には注意したい。