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「Windows 11 バージョン 25H2」で確認済みの問題は2件 ~BD/DVD、TVアプリの問題など

「バージョン 24H2」が問題なく動作するなら(ほぼ)大丈夫

「Windows 11 バージョン 25H2」で確認済みの問題

 本日一般提供が開始された「Windows 11 2025 バージョン 25H2」は、OSコアを前バージョンの「バージョン 24H2」と共有している。つまり、「バージョン 24H2」で動作に問題がない環境であれば、基本的に「バージョン 25H2」も問題なく動作すると考えてよいだろう。

 リリース時の段階で、すでに確認されている問題は以下の2件のみだ。重大な問題に関しては「バージョン 25H2」の提供を一時中断するセーフガード措置が適用されることがあるが、執筆時現在、いずれもセーフガード措置の対象とはなっていない。

一部のBD/DVD、TVアプリで保護されたコンテンツを再生できない

 一部のデジタルTVおよびBlu-ray(BD)、DVDアプリケーションで保護されたコンテンツの再生に問題が発生することがある。古いビデオ再生コンポーネント「拡張ビデオ レンダラー」(Enhanced Video Renderer:EVR)でデジタルコンテンツの著作権保護技術「HDCP」(High-bandwidth Digital Content Protection)が強制されている場合や、デジタルオーディオ向けのデジタル著作権管理(DRM)を利用している場合に影響する。以下のアプリなどで、著作権保護エラー、頻繁な再生の中断、フリーズ、ブラックスクリーン(BSoD)エラーといった症状が報告されている。

  • Logitec:sMedio True BD SE for Logitec、sMedio True DVD SE for Logitec、CyberLink PowerDVD、CyberLink PowerDVD for BD
  • I-O DATA:PC版BDミレル、DVDミレル
  • ソースネクスト:Enjoy DVD、Enjoy Blu-ray
  • 富士通:DigitalTVbox、PowerDVD、WinDVD 10、テレビ番組リンク

 なお、この問題はストリーミングサービスには影響しない。

 「Windows 11 バージョン 24H2」環境でも同様の問題が発生するが、「HDCP」を強制する「EVR」を利用したアプリに関しては、2025年9月非セキュリティプレビュー更新プログラム「KB5065789」で解決済み。「バージョン 25H2」でも間もなく解消されるものと思われる。

 デジタルオーディオのDRMを使用しているアプリに関しては、引き続き問題が発生する可能性がある。

共有フォルダーからインストールした場合、WUSA経由でインストールしたアップデートが失敗することがある

 「Windows Update」のスタンドアロンインストーラーパッケージ(*.msu)が複数含まれているネットワーク共有フォルダーで、「.msu」ファイルをダブルクリックしてパッケージをインストールしようとすると、エラー「ERROR_BAD_PATHNAME」で失敗することがある。

 問題を回避するには、「.msu」ファイルをローカルフォルダーから実行すればよい。

 なお、「.msu」ファイルで「Windows Update」を適用する方法は通常、企業環境でのみ利用される。個人や家庭の環境で影響を受けることはないだろう。「KIR」と呼ばれるロールバックシステムでも暫定的な対策が実施されており、ほとんどの個人ユーザーやIT管理者によって管理されていないビジネスデバイスでは自動で解決策が適用される。