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実は深い「自作デバイス」、ペンプロッタ、3Dプリンタ、シンセサイザーだって自分で作れる

開催直前!Maker Faire Tokyo 2025キックオフイベントレポート(1)

 ものづくりの祭典「Maker Faire Tokyo 2025」が、10月5日(土)と6日(日)にお台場ビッグサイトで開催される。

 それに先だち、キックオフイベントが開催。希望した出展者やスポンサーがあつまり、展示予定の製作物を先行紹介したり、ライトニングトークで自らの活動状況をプレゼンしたりするなどの交流が行われた。

 今回は、キックオフイベントにて見る事ができたメイカー達の作品の一部を紹介する。これらの作品は「Maker Faire Tokyo 2025」に展示予定のものなので、興味を持った方は是非、本番の会場を訪れて欲しい。

多数が展示される、自作「ペンプロッタ」の世界レールとモーターでペンを動かして絵を描く~

 TomoyaTENDOさんは、3Dプリンタ等で作成したパーツを、回転ジョイントでリング状に結合させることで、クルクルと裏返る不思議な構造体「KaleidoCycle」を展示。固い部品でできているはずのものが、柔軟に動いて裏返る様子は、直観にそぐわない不思議な印象を受ける。構成する部品の形状は、円や四角、三角などさまざまあり、TomoyaTENDOさんが自ら試行錯誤しながら作ったものだ。

 ハギテックが展示したのは、直交する2つのレールとモーターによってペンを動かしてコンピュータによって絵を描くことができる、自作ペンプロッタ。シンプルな構造ながら、4本までペン先を搭載して、多色で描くことができるなどの工夫が見られる。また、軽量なため、紙を垂直に立てた状態でも描くことができるのも特徴のひとつ。

 ちなみにメイカーフェアでは、こうした自作のペンプロッタを展示する出展者が複数参加することが多く、ライトニングトークに参加した、いしかわきょーすけさんも以前から自作のペンプロッタを出展しているメイカーのひとり。いしかわさんのライトニングトークでは、Maker Faire Tokyo 2025で出展予定のすべてのペンプロッター関連の出展者を紹介していた。

プロが趣味で作った「自作3Dプリンタ」は手のひらサイズ

 E.M.Dでは小型の3Dプリンタを展示。開発したMasashiさんは本業としてとあるメイカーで3Dプリンターを開発しながら、趣味として小型3Dプリンターを制作したとのこと。部品の多くが3Dプリンター製で、手の平に無理なく載せられるほどのサイズながら、サーボやヘッドなどは汎用部品を用いることで実用的な精度と速度を実現している。

 また、Maker Faire Tokyoでは、廃プラスチックを活用した3Dプリンタ用のフィラメントを展示する予定。リサイクルプラスチックを用いた製品の製造過程で出る廃棄物の更なるリサイクルする取り組みで、添加剤を工夫することで3Dプリンターで利用可能に改質を試みているとのこと。

MIDIで動く自作シンセサイザーはRasberry Pi Pico 2で

 過去にも自作シンセサイザーの展示をおこなっていたISGK Instrumentsは、Rasberry Pi Pico 2で動くシンセサイザー「PRA32-U2」を展示していた。Rasberry Pi Pico 2は、シングルボードコンピュータの「Raspberry Pi」のバリエーションのひとつで、約5cm×2cmと小型なのが特徴。USB接続でMIDI信号を受けて演奏できる。ISGK Instrumentsでは、Webでハードウェアの作成手順からソフトウェアのソースコードまで全てを公開しており、興味を持った人なら誰でも同じものを作ることができる。