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Googleの自律型コーディングAI「Jules」、開発者の指示がなくても働く機能を導入

TODOコメントをもとに実装を提案、定期的な定型雑務を肩代わり

「Jules」に“プロアクティブ”なコーディング支援機能

 米Googleは12月10日(現地時間)、自律型コーディングAIエージェント「Jules」のアップデートを発表した。「Suggested Tasks」(推奨タスク)や「Scheduled Tasks」(予定タスク)といった“プロアクティブ”(積極的)な要素を盛り込んで、ユーザーの開発ライフサイクルをサポートするという。

 「Jules」は、不具合の修正やバージョンアップ、テストといった面倒なコーディング作業を自動化するためのAIエージェント。「GitHub」リポジトリをインポートし、クラウドの仮想マシン(VM)で変更されたコードを検証し、プルリクエストを生成する一連のワークフローを自律的に行ってくれるのが魅力だ。

 「Suggested Tasks」(推奨タスク)は、リポジトリのソースコードを継続的にスキャンして、「#todos」コメントをもとに実装案を具体化し、ユーザーのレビュー・承認を仰ぐ。

 この機能は、有償サブスクリプション「Google AI Pro」「Google AI Ultra」を購入していれば、最大5つのリポジトリで有効化できる。今後もユースケースの拡充や上限の緩和も行っていくとのこと。

 もう一つの「Scheduled Tasks」(予定タスク)は、依存関係チェックや週次のハウスキーピング(不要データの削除などのお掃除タスク)など、定期的な作業を自動化する。開発者が流れを止めることなく作業できるように、「Jules」が定期的な定型雑務を肩代わりするわけだ。

 そのほかにもクラウドアプリをホストするサービス「Render」のアカウントが「Jules」に統合された。デプロイ(配置)に失敗すると、すぐさま「Jules」がログをチェックし、問題解決とプルリクエスト(修正案)の提出までをやってくれるようになるとのこと。

 「Suggested Tasks」は同日より展開が開始されており、「Scheduled Tasks」と「Render」統合はすでにすべてのユーザーに提供されている。