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Microsoft公式のリモートPCアプリ「Windows」の信頼性・生産性・セキュリティが向上 ~古いクライアントの廃止にも注意

WebからVRヘッドセットまでをカバーするMicrosoft公式のリモートPCアプリ

公式ブログ「Windows IT Pro Blog」におけるアナウンス

 米Microsoftは3月30日(現地時間)、公式ブログ「Windows IT Pro Blog」で、リモートデスクトップ接続アプリ「Windows」のアップデートを発表した。信頼性、生産性、セキュリティの3点で継続的な強化が行われているようだ。

 「Windows」アプリ(Windows App)は、「Windows 365」や「Azure」仮想デスクトップ、リモートPCなどへ安全に接続するためのゲートウェイアプリ。クラウドアクセス、カスタマイズ可能なホーム画面、マルチモニター対応、USBリダイレクトなどをサポートし、幅広いプラットフォーム(Windows、Mac、Linux、iPhone/iPad、Android/Chromebook、Web、Meta Quest)で統一されたUI、一貫した操作が可能だ。

 Windows版は「Microsoft Store」から無償でダウンロードできる。

信頼性

 信頼性の改善においては、「接続できること」と「接続を維持できること」が重視されているとのこと。UDP接続でセッションに冗長性を持たせることで万が一の回線切断でもフェイルオーバー(引き継ぎ)できる仕組み「RDP Multipath」を導入したり、プラットフォーム間の接続フローを見直したりといった改良が施されているという。

UDP接続でセッションに冗長性を持たせることで万が一の回線切断でもフェイルオーバー(引き継ぎ)できる仕組み「RDP Multipath」

生産性

 さらに、アプリを使いやすくすることで生産性を高める取り組みも行われている。

  • リモートPCへのアクセスを最短に:Windowsの[スタート]画面やmacOS/iOSの「スポットライト」で以前に接続したリモートPCを検索し、その場で接続できるように
  • タスク切り替え:macOSの[Option]+[Tab]キーによるタスク切り替えを行っても違和感がないように、タスク切り替えを改善
  • 大画面モニターへの対応:Web版で分割ビューを導入。高解像度モニターやワイドモニターで複数のセッションを表示できる
  • ファイル転送:Web版でクリップボードベースのファイル転送に対応。他のプラットフォームと同じ使い勝手に
  • 周辺デバイスのサポート拡充:iOS版では外部モニターサポートを改善。Suafeceマウスにも対応
  • セッションの管理:URLベースのセッションでWebサイトやアプリのリンクからリモートPCへ接続可能。iPhone/iPadではロックやアンロックの処理を改善し、再接続を効率化。共有デバイスでの利用を考慮し、アプリに自動ログオフ機能を追加
  • 組み込みのヘルスチェック:リモート接続のトラブルシューティングに使えるツールを内蔵
Windowsの[スタート]画面で以前に接続したリモートPCを検索
組み込みのヘルスチェックツール

セキュリティ

 「Windows」アプリは自分のデバイスをオフィスで利用する「BYOD」に適しているが、そこで懸念されるのがセキュリティだ。「Windows」アプリを介した企業データの流出などに対して、有効な対抗策がなければならない。

 最新の「Windows」アプリでは、以下のセキュリティ強化も行われているとのこと。

  • iOS/Android版で「Microsoft Intune」モバイルアプリケーション管理(MAM)をサポート。個人デバイスへのコピー&ペーストを防止したり、アンチウイルスソフトのインストールを強制したりできる
  • キーボード入力保護。リモートセッション中にキー入力の記録(ロギング)やキー入力の注入が行われないようにすることで、機密性の高い業務でもリモートデスクトップを使えるように

古いクライアントの廃止

 なお、Windows(MSI)版リモートデスクトップクライアントおよびWebベースのリモートデスクトップクライアントは、2026年3月27日をもって商用クラウドでのサポートを終了する。政府系の「Azure Government」および「Azure 21Vianet」クラウドでも、2026年9月28日にWindows(MSI)クライアントのサポートが打ち切られる予定。

 IT管理者はそれまでに「Windows」アプリへの移行を完了させる必要がある点には注意が必要だ。