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「FFmpeg」がメジャーバージョンアップ、最新安定版となる「FFmpeg 1.2」が公開

「FFmpeg」v1.1.3以前のバージョンには“Highly critical”な脆弱性が2件

「FFmpeg」

 「FFmpeg」の最新安定版「FFmpeg 1.2」(コードネーム:Magic)が、15日に公開された。現在、公式サイト“ffmpeg.org”からダウンロード可能。Windows向けのバイナリは“Zeranoe FFmpeg”からダウンロードできる。

 「FFmpeg」は、音声・動画ファイルのフォーマットを変換する「ffmpeg」などのツール・ライブラリから構成されるオープンソースのマルチメディアフレームワークで、オーディオ・ビデオを扱うさまざまなソフトで利用されている。メジャーバージョンアップとなる「FFmpeg 1.2」では、“SRTP(Secure Real-time Transport Protocol)”のサポート、“EVRC(cdmaOneで利用されている音声符号化方式)”デコーダーなどの追加、ASFファイルにおけるID3v2タグのサポート、字幕の文字コード変換への対応といった機能改善が施された。

 また、本バージョンにはセキュリティ問題の修正も含まれているようだ。デンマークのセキュリティベンダーSecuniaが13日に発表したところよると、「FFmpeg」v1.1.3以前のバージョンには“Microsoft RLE”形式動画のデコード処理における脆弱性と、IFF形式のヘッダー読み込み処理に存在するバッファオーバーフローの脆弱性が存在し、最悪の場合、リモートから任意コードの実行を許す恐れがある。脆弱性の深刻度は同社基準で5段階中上から2番目の“Highly critical”と判定されている。

(柳 英俊)