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一部ソフトウェアの脆弱性を確認可能になった「ウイルスバスター クラウド」v8.0

パソコンの使用状況に応じて最適なタイミングでスキャンを実行する機能などが追加

「ウイルスバスター クラウド」v8.0.1133

 トレンドマイクロ(株)は3日、同社製の統合セキュリティソフト“ウイルスバスター”シリーズの最新版「ウイルスバスター クラウド」v8.0.1133を発表した。最新版の主な特長として、特定のソフトの脆弱性をチェックする“修正プログラムとセキュリティ設定の確認”機能や、マルウェアスキャンをするタイミングをパソコンの使用状況から自動的に設定する“スマートスケジュールスキャン”などが挙げられる。

 “修正プログラムとセキュリティ設定の確認”機能は、パソコンにインストールされている「Adobe Reader」や「Java」のバージョンをチェックし、適用可能な修正プログラムがある場合通知してくれるというもの。同機能は、“Windows Update”や「Adobe Flash Player」の自動更新がオフにされていないかの確認なども行い、オンにされていることが望ましい設定を一括でオンに変更することができる。

 “スマートスケジュールスキャン”は、従来ユーザーが特定のタイミングで実行するよう指定していたマルウェアスキャンの予約時間を、過去のパソコンの使用状況から自動的に設定可能。同機能を利用するには、まず[コンピュータを守る]ボタンを押すと表示される画面の中の[設定]ボタンを押す。すると“コンピュータの保護設定”画面が表示されるので、画面を“予約スキャン”画面へ切り替えよう。次に、“予約スキャンを有効にする”チェックボックスにチェックを入れ、“自動設定”ラジオボタンを選択すれば自動的にマルウェアスキャンのタイミングが設定されるようになる。

 さらに、“プライバシー設定チェッカー”機能が強化された。従来同機能は各種SNSサービスの設定に関するチェックを行うためのものだったが、本バージョンでは、インストールされているWebブラウザーのプライバシーに関する設定を確認し、プライバシー保護のために推奨される設定を提示可能になった。

予約スキャンのタイミングを自動設定にまかせても予定時刻はここから確認できる
Webブラウザーのプライバシーに関する設定を“Trendツールバー”からチェック可能になった“プライバシー設定チェッカー”機能

 そのほか、オンラインで銀行や証券会社のWebサイトを利用する際にWebブラウザー上で不正なコードを実行しようとする未知の攻撃への対応力が強化された。さらに、Windowsの起動時に同時起動するソフトの起動タイミングを調節して起動時間を短縮する機能や、ユーザーインターフェイスの刷新、「Skype」や「Adobe Flash Player」などの中に保存されたプライバシー情報を消去する機能の強化といった多数の改良点が盛り込まれている。

 本ソフトは、64bit版を含むWindows Vista/7/8/8.1に対応するシェアウェアで、30日試用可能。現在、同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。価格は、1年間利用可能な“1年版”が同社のダウンロード販売で5,130円(税込み)など。本バージョンでは、システム要件からWindows XPは外れている。

ソフトウェア情報

「ウイルスバスター クラウド」
【著作権者】
トレンドマイクロ(株)
【対応OS】
64bit版を含むWindows Vista/7/8/8.1
【ソフト種別】
シェアウェア 年間5,130円(税込み)など
【バージョン】
8.0.1133(14/09/03)

(市川 祐吉)