レビュー
「Excel」製ガントチャートの進捗状況をわかりやすく視覚化するアドイン「稲妻線」
手作業で引いている管理者にお勧め。“イナズマ線”による進捗視覚化を学びたい人にも
2017年11月28日 06:00
「稲妻線」は、「Microsoft Excel」で管理しているガントチャートに“イナズマ線”を引くことができるアドイン。「Excel 2007」「Excel 2010」「Excel 2013」に対応しており、編集部にてWindows 10上の「Excel 2016」で動作を確認した。ベクターのライブラリページから無償でダウンロードできる。
ガントチャートで進捗状況を視覚化するのに便利なのが“イナズマ線”だ。まず、基準となる特定の日(本アドインでは“報告日”)におけるタスクの進捗度をバーにプロットする。まったく進んでいない場合はバーの左端、50%進んでいる場合はバーの中央、完了した場合はバーの右端というように進捗ポイントをとり、それをタスクの上から順に下向きの直線でつないでいく。すると、稲妻状の折れ線ができあがる。これが“イナズマ線”だ。“イナズマ線”が真下もしくは右側に飛び出ている場合はタスクが順調、左側へ大きくへこんでいる場合は進捗が芳しくないことがわかる。
専用のプロジェクト管理ソフトならば、“イナズマ線”を引く機能は標準で備わっていることが多い。しかし、「Excel」で管理されたガントチャートには当然、そんな“イナズマ線”を引く機能などはない。マネージャーがその都度、手作業で引いているのが現実なのではないだろうか。
そういった手間を省いてくれるのが、今回紹介する「稲妻線」アドインだ。本アドインを利用すれば、タスクの“開始予定日”、“終了予定日”および“進捗率(%)”をもとに「Excel」製ガントチャートへ“イナズマ線”を引いてくれる。指定した“報告日”の“イナズマ線”はもちろん、最大999日分の履歴を同時に描画することもできるので、タスクの進捗を取り戻す様子や、逆に遅れが拡大する様子も簡単に把握できそうだ。
さらに、本アドインは“非稼働日”を設定することも可能。カレンダーで特定の曜日や日付を休暇に指定して稼働日から除外することができる。もちろん、休暇を含めてすべてを稼働日とみなすこともできる。会社の事情に応じた柔軟な稼働日の設定が行えるのも本アドインの魅力と言えるだろう。
そのほかにも複数のブックやシートの中から“イナズマ線”を描画したシートを検索する機能や、“イナズマ線”のスタイルをカスタマイズする機能を搭載。描画シートをPDF形式でファイル出力する機能も備えており、進捗状況を印刷物としてチームで共有したいというニーズにも応えることができる。まずはサンプルのガントチャートでどのように機能するかを試してから、チームの「Excel」ガントチャートへ導入することをお勧めする。
ソフトウェア情報
- 「稲妻線」
- 【著作権者】
- てつ 氏
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.6.0(17/11/07)