レビュー
システム上のTCP/UDPトラフィックをリアルタイムで一覧「LiveTcpUdpWatch」
「CurrPorts」や「NetworkTrafficView」も状況に応じて使い分けよう
2018年4月16日 06:00
「LiveTcpUdpWatch」は、システム上で行われているすべてのTCP/UDP送受信をリアルタイムで一覧できるソフト。64bit版を含むWindows XPからWindows 10までに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、“NirSoft”のWebサイトから無償でダウンロードできる。
システム上で行われているネットワーク通信をキャプチャーし、そのすべてのアクティビティをリアルタイムでリストビューに表示するツール。リストビューにはネットワークアクティビティのプロトコル(TCP/UDPおよびIPv4/IPv6)、リモートおよびローカルのIPアドレス、ポート、送受信バイト数、送受信パケット数、接続・切断の数(TCP接続のみ)に加え、そのアクティビティを担うプロセスのIDとパスが表示される。リストビューのカラムをクリックするとデータを並び替えできるので、ネットワークを占有しているプロセスも簡単に見つけられる。
リストビューに表示されるアクティビティが多すぎる場合は、[Options]メニューからローカルポートだけが違う接続をひとまとめにしたり、キャプチャーするプロトコルを減らすことが可能。一覧表示ではなく個別のアクティビティの詳細を閲覧したい場合は、行をダブルクリックしてプロパティ画面へアクセスするとよい。また、キャプチャーのON/OFFは[F2]キーでトグルできる。
さらに、他の“NirSoft”ツールと同様、データをクリップボードへコピーしたり、さまざまなファイル形式でエクスポートすることが可能。インストール不要のポータブルアプリとして使える点も、他のツールと同じだ。
なお、ネットワークの利用状況をチェックするのに便利だが、気になるのは同じ“NirSoft”ブランドのほかのツールとどう違うかだ。それぞれ一長一短なので、状況に応じて使い分ける必要がある。
類似ツールのなかでもっとも古い「CurrPorts」は、アクティブなTCP接続と現在開いているTCP/UDPリスニングポートの一覧を表示する。デメリットはUDP接続のアウトバウンド(内部から外部への通信)を取得できない点だが、管理者権限が不要なので気軽に利用できる点はメリットだ。
一方、「NetworkTrafficView」はネットワークアダプターに流れているパケットをキャプチャーしてそれを集計し、ネットワークの利用状況をわかりやすく表示する。より詳細なデータを取得できるが、ネットワークアダプターを指定する必要があり、システム全体のトラフィックをチェックしたい場合には向かない。
簡単にまとめると、「LiveTcpUdpWatch」はネットワークアダプター単位ではなく、システム全体のネットワーク利用状況をチェックしたい場合に最適といえるだろう。管理者権限を必要とする点を除けば、ほぼ「CurrPorts」を代替できる。
ソフトウェア情報
- 「LiveTcpUdpWatch」
- 【著作権者】
- Nir Sofer 氏
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows XPからWindows 10まで
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.00(18/04/01)