レビュー
日本語テキストを中華風の怪しい表現に変えてしまうジョークフォント「エセナパJ」
“シ”と“ツ”が入れ替わったり、日本では使わない字体の漢字が混じっていたり……
2019年10月29日 16:11
「エセナパJ」は、一般的な日本語テキストを中華風の怪しい言い回しに換えてしまうジョークフォント。Adobeの「Source Han Sans Traditional Chinese Regular(思源黑體)」を改変したフリーのOpenTypeフォントで、作者のWebサイトからダウンロードできる。
“Amazon.co.jp”などでオンラインショッピングを楽しんでいると、違和感のある日本語に出くわすことがある。“シ”と“ツ”、“う”と“ラ”など、見た目がよく似たひらがな・カタカナが入れ替わっていたり、日本では使わない字体の漢字がところどころ混じっていたり――多くは中国や台湾からの出品者によるものだが、どうも不自然で、胡散臭いのに、意味はなんとなく通じてしまうのが面白い。
「エセナパJ」は、そうした“怪しい中華風”の日本語表現を手軽に再現できるフォント。日本語の漢字を中国語の字形に入れ替えたり、かな文字をあえて誤字で表示することで、一般的な日本語テキストを中華風の言い回しに変えることができる。「エセナパJ」という自分のフォント名すらちゃんと表示できない(「エ七ナパJ」になる)など、実用上の問題はあるが、“怪しい中華風”の雰囲気を楽しんだり、友人をちょっと驚かせたいときに使ってみるとよいだろう。
本フォントの制作者は、手書きのフェルトペン風の「たぬき油性マジック」や、小学一年生の手書き文字をイメージした「全児童フォント」などで知られるたぬき侍氏。フォントのベースに「源ノ角ゴシック」の繁体字版「Source Han Sans Traditional Chinese Regular」が利用されているので、収録文字数は豊富だ。
ライセンスは“SIL Open Font License 1.1”で、フォントそのものを販売したり、勝手にライセンスを変更したりしなければ、個人利用・商用を問わず自由に改変や再配布が行える。
ソフトウェア情報
- 「エセナパJ」
- 【著作権者】
- たぬき侍 氏
- 【対応OS】
- Windows 7/8/10、Mac OS X 10.3以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.01(17/02/15)