レビュー

簡体字が漢字に見えない件について ~繁体字に変換できる拡張機能

「Microsoft Edge」「Google Chrome」「Firefox」に対応

「New TongWenTang」(新同文堂)拡張機能v2.2.0

 日本語と中国語は文法こそ違えど、いずれも漢字を用いる。そのため、日本人は中国語の文章を見るだけでおよその意味を理解することができる――ただし、これは台湾などで用いられる「繁体字」の場合。中国本土で用いられる「簡体字」は日本で使っている漢字とかなり字画が異なるため、慣れないとなかなか意味がとりづらい。

 そこで試してみたいのが、今回紹介する「New TongWenTang」(新同文堂)拡張機能だ。閲覧ページの簡体字と繁体字を相互変換できるオープンソースのWebブラウザー拡張機能だ。ライセンスは「MIT」。

 以前は「Google Chrome」専用だった(プロジェクトはアーカイブ済み)ようだが、現在は「Microsoft Edge」「Google Chrome」「Firefox」に対応しており、それぞれのアドオンストアから無償でダウンロードできる。

 この拡張機能をインストールし、簡体字中国語のサイトでツールバーの拡張機能ボタンをクリックすると、閲覧ページの簡体字(Simplified)が繁体字(Traditional)に切り替わる。日本でいう「旧字体」の漢字も混じっているため、スラスラと読むのは難しいかもしれないが、それでも簡体字よりは親しみやすく感じられる(同じ漢字でも意味が異なる場合もあるので注意!)。中国風の字体、いわゆる中華フォントが気になる場合は、手軽に日本語フォントへ差し替えられる「滑らかな日本語フォント化」を併用してみてもよいだろう。

ツールバーの拡張機能ボタンをクリックすると、閲覧ページの簡体字・繁体字を相互変換

 もちろん、逆に繁体字を簡体字に変換することも可能。日本語のページでも一応使えるので、簡体字に慣れたいときなどに役立つかもしれない。

 そのほかにも、ドメインルールを作成して特定のWebサイトだけ自動変換したり、変換したテキストをクリップボードへ転送することが可能。文字や語を変換するルールも作成できるので、旧字体になる漢字を日本の字体に変更したり、「微软」(微軟)といった中国語の固有名詞を英語表記「Microsoft」に置き換えるといった使い方もできる。

設定画面。ドメインルールやワードルールの管理が可能
文字や語を変換するワードルールを作成

 なお、ワードルールを登録する際は、タブを切り替えて保存ボタンを押すのを忘れないように。これをしないと設定が保存されず、ワードルールが適用されない。

ワードルールを登録する際は、タブを切り替えて保存ボタンを押すのを忘れないように

ソフトウェア情報

「New TongWenTang」(新同文堂)
【著作権者】
t7yang 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 11で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.2.0(22/11/12)