レビュー
8bit調サウンド&ビジュアルのパターンシーケンサー「PixiTracker」
16種類の音色を搭載、WAVE形式で曲をエクスポートすることも可能
(2013/11/29 18:31)
「PixiTracker」は、8bitを意識したサウンドとビジュアルが特長のチップチューン向けパターンシーケンサー。Windowsなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にて64bit版のWindows 7で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。
画面は音を配置する横16マス・縦8マスのグリッドを中心に、上部に音色を表す荒いドット絵のアイコンが16個と鍵盤を表す白と黒の格子が表示されている。また、下部には小節を表すフィルム風の帯や、パターンを切り替える三角形のボタン、再生や画面の切り替えができるボタン、ボリュームスライドバーなどが表示される。
基本的な操作は画面上部のアイコンと格子で音色と音の高さを選び、横軸が16分音符刻みの時間、縦軸がトラックを表すグリッドに配置してパターンを作成していく。また、画面下部にある[INS]ボタンで小節を追加し、三角形のボタンを押すことでその小節で使うパターンを切り替え可能。これらを繰り返して曲を作成していく。
画面右上のボタンを押すと画面上部が展開し、グリッドへ配置する音のオクターブとボリュームを変更可能。基本的にトラックごとの設定などはなく、同じトラックに異なる音色を配置したり、異なるトラックに同じ音色を配置して和音を構成したりすることが可能。つまり、最大同時発音数が8だということだ。音色には“ピコピコ”系シンセのほか、リズム用のものも用意されている。
画面下部の鉛筆型ボタンを押すと音の配置、スポイト型ボタンを押すとクリックした音の音色・音の高さ・音量などをコピーできる。また、四角形のボタンを押すと範囲選択が可能で選択した範囲をコピーまたは切り取って他の場所へ貼り付けることが可能。たとえば、リズムの部分をコピーして別のパターンへ貼り付けるといった使い方ができるだろう。
画面下部の波形型ボタンを押すと、ドットで波形が表示された音色の設定画面へ切り替わる。音色の設定画面では音量やトランスポーズ、チューニングのぶれを設定可能。また、波形を左右の端からドラッグすることで、波形の再生開始位置と終了位置を指定できる。さらに、[LOAD/SAVE]ボタンから任意のWAVEファイルを音色として読み込むことも可能。
画面下部のテレビ型ボタンを押すと再生が始まるとともに、鳴っている音色のアイコンがレトロゲーム風にアニメーションしながら上下に動くビジュアライゼーションへ切り替わる。画面をクリックすれば元の画面に戻ることが可能。
スパナ型ボタンから表示できる画面では、制作した曲を独自形式で保存したり、保存した曲を開けるほか、WAVE形式で曲をエクスポートすることもできる。また、BPMの設定もこの画面から行う。
なお、本ソフトは通常の16bit版のほか、音質がよりチープでグリッドが4トラックに制限された1bit版が用意されている。また、LinuxやMacに対応しているほか、Android版やiOS版も公開されている。
ソフトウェア情報
- 「PixiTracker」
- 【著作権者】
- Alexander Zolotov 氏
- 【対応OS】
- Windowsなど(編集部にてWindows 7 x64で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.2.3(13/05/21)