レビュー
ファイルやフォルダーの“整合性レベル”をチェックできるGUIツール「MicEnum」
レジストリの“整合性レベル”も調査可能。調査結果をXML形式で出力することも
(2015/10/13 05:05)
「MicEnum」は、ファイル・フォルダーやレジストリの“整合性レベル”をチェックするためのシンプルなGUIツール。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。
Windows Vista以降には“MIC(Mandatory Integrity Control)”と呼ばれるセキュリティ機構が搭載されている。手短に説明すると、それぞれのオブジェクトに“整合性レベル(Integrity Level)”と呼ばれるセキュリティレベルを付与し、レベルの低いプロセスからレベルの高いオブジェクトへアクセスする際に警告を発するというもので、“User Account Control(UAC)”や「Internet Explorer」の保護モードなどに利用されている。ユーザー単位の大雑把な管理ではなく、プロセスやオブジェクト単位でのきめ細かいアクセス制御を実現するセキュリティ機構だ。
この“整合性レベル”はコマンドラインツールで確認することができるが、GUIで簡単にチェックできるツールは標準で用意されていない。そこで開発されたのが「MicEnum」だ。
本ソフトを利用すると、ファイルやフォルダーの“整合性レベル”をGUIで確認することが可能。ファイルやフォルダーはツリービューで表示され、自由に格納・展開しながら、親と子の“整合性レベル”を比較することができる。
さらに、本ソフトはレジストリの“整合性レベル”を調べることも可能。こちらもツリービューになっており、それぞれのエントリーの“整合性レベル”を閲覧することができる。取得したファイル・フォルダーやレジストリの“整合性レベル”の一覧は、[File]-[Save session]メニューからXML形式で保存することが可能。フォルダーやファイルにアクセスできないといったトラブルの解決に役立てることができる。
なお、それぞれの項目を右クリックすれば、当該項目以下すべてをスキャンして“整合性レベル”を調べたり、“整合性レベル”そのものを変更することも可能。ただし、“整合性レベル”の変更は予期せぬ事態を引き起こす恐れがあるので、よくわからない場合は変更しない方がよい。また、一部の操作には管理者権限での実行が必要となる。
ソフトウェア情報
- 「MicEnum」
- 【著作権者】
- Telefonica Digital Identity & Privacy, S.L.U.
- 【対応OS】
- Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.1(15/07/09)