レビュー

右クリックメニューから任意のフォルダを「SkyDrive」の同期対象に加える「SkyShellEx」

シンボリックリンクを残してフォルダを「SkyDrive」の同期フォルダに。同期解除も簡単

「SkyShellEx」v1.2.1

 「SkyShellEx」は、「SkyDrive」の使い勝手を向上させるためのユーティリティツール。64bit版を含むWindows Vista/7/8に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、“CodePlex”のプロジェクトページからダウンロードできる。なお、動作には「SkyDrive for Windows」および.NET Framework 4が必要。

 本ソフトをインストールすると、フォルダの右クリックメニューに[Sync to SkyDrive]という項目が追加される。このメニューを選択すると、当該フォルダの実体は「SkyDrive」の同期フォルダへ移される。つまり、「SkyDrive」の同期対象へ追加できるというわけだ。

 移設されたフォルダの跡には、そのフォルダへのシンボリックリンクが代わりに配置される。シンボリックリンクはリンク先のフォルダとほぼ同じように扱えるので、ユーザーはフォルダが移設されたことを意識しないで済む。同期の解除も簡単で、フォルダ(またはシンボリックリンク)の右クリックメニューから[Stop Syncing to SkyDrive]メニューを選択するだけでよい。

 同期対象へ追加する処理そのものはシンプルだが、少しややこしいのは同期しようとしたフォルダの名前がすでに使われていた、つまりフォルダ名の競合が生じた場合だろう。

 「SkyShellEx」ではそのようなケースも考慮されており、“Merged Folder(フォルダを上書き統合する)”と“Side by Side(フォルダに別名をつけて共存させる)”という2つの処理が選択できるようになっている。迷った場合は“Side by Side”を選択するのがお勧めだ。

フォルダ名の競合がある場合は“Merged Folder”と“Side by Side”が選択できる
迷ったら“Side by Side”がお勧め。別名をつけて同期対象に加えることができる

 また、同期を解除する際にも“Detach Folder”と“Remove Folder”という2つの処理が用意されている。“Detach Folder”はシンボリックリンクが削除されるだけで、フォルダの実体はそのまま「SkyDrive」の同期フォルダに残される。一方“Remove Folder”はシンボリックリンクが削除されるのは同じだが、フォルダの実体が元の場所に書き戻される。

同期の解除は右クリックメニューの[Stop Syncing to SkyDrive]項目から
同期を解除する際は“Detach Folder”と“Remove Folder”が選べる

 なお、本ソフトはWindows 8.1には対応しないので注意。Windows 8.1では「SkyDrive」がシステムに統合される(参照)が、その仕組みとしてシンボリックリンク(NTFSのリパース・ポイント機能)がすでに内部的に利用されているため。また、「Dropbox」を対象に同じことが行いたい場合は「Dropbox Folder Sync」がお勧め。

ソフトウェア情報

「SkyShellEx」
【著作権者】
bitdisaster 氏
【対応OS】
Windows Vista/7/8(64bit版を含む)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.2.1(13/02/21)

(柳 英俊)