ローカルAIの杜
無料のGUIツール「LM Studio」でMCPをつかう方法 ~外部のデータとつながってLLMの知識を拡張しよう
「Microsoft Learn MCP Server」からマイクロソフト公式情報を取得してみた
2026年9月4日 13:00
前回は、無料でローカルAIを構築できるGUIツール「LM Studio」の概要と、インストール方法、そしてLM Studio単体でAIとチャットするところまで、その基本的な使い方を紹介した。
が、いまどきのLLMの使い方としては、AIモデルが学習している少し前の知識だけで回答させることは少ないだろう。ChatGPTなどのチャット型AIに質問をすると、Webの最新情報を交えて回答してくれる。また、「Claude Code」や「Claude Cowork」のようなエージェント型AIツールでは、必要に応じてコマンドや外部サービスを操作するところまでやってくれる。
AIがモデルの外の世界とつながる仕組みのひとつに「MCP(Model Context Protocol)」がある。MCPは、AIアプリケーションと、外部のデータやツールなどとの間をつなぐ共通プロトコルだ。これにより、AIアプリケーションから、外部のデータを読み込んだり、外部のツールを操作したりできる。
LM StudioもMCPに対応している。そこで今回は、MCPを使ってLM Studioの能力を拡張してみよう。
MCPサーバーとして「Microsoft Learn MCP Server」を使う
まず、MCPによってLLMアプリから外部のデータやツールにアクセスするときの構成について整理してみる。
この図の通り、MCPプロトコルは、MCPクライアントとMCPサーバーの間のプロトコルだ。
MCPクライアントは、通常、LM StudioなどのLLMアプリに組み込まれている。一方、外部のデータやツール側に立つのが「MCPサーバー」だ。MCPサーバーは、LLMアプリからアクセスする対象のデータやツールにアクセスできればよいため、PC内で動かすこともあれば、ネットワークを介してMCPクライアントから接続することもある。
この記事では、すぐに使えるMCPサーバーの例として、インターネット上でエンドポイント(接続先)が一般公開されているMCPサーバーである「Microsoft Learn MCP Server」をLM Studioから使ってみよう。Microsoft公式の技術情報を取得できるMCPサーバーで、無料かつ認証なしで使える。
MCPサーバーの設定はJSON形式で
LM Studioで、接続するMCPサーバーを設定するには、チャット画面で右サイドバーを開き、[Integration](ネジのアイコン)のタブから、[Install]をクリックして表示されるメニューから[Edit mcp.json]を選ぶ。注意書きが表示されたら[Got It](了解)をクリックする。
するとJSON形式の編集画面が表示される。これは接続するMCPサーバーを記述した設定ファイル「mcp.json」の内容だ。これを以下のように書き換えて[Save]をクリックする。
{
"mcpServers": {
"microsoft-learn": {
"url": "https://learn.microsoft.com/api/mcp"
}
}
}
続いて右サイドバーの[Integration]タブに「mcp/microsoft-learn」が表示されるので、ONにする。
AIモデルの知らない事柄を質問してみる
設定ができたら、質問をしてみよう。
ここでは、AIモデルは学習していないが、Microsoftのドキュメントには載っていそうな最近の事柄として「Coreutils for Windowsのインストール方法は」と質問してみた。Coreutils for Windowsは、Linuxなどで使われるlsといった基本コマンドをWindowsで使えるようにするもので、2026年6月に登場した。
「Microsoft Learn MCP Server」を使わないときの回答は以下の通り、Coreutils for Windowsを知らないものだった。「Coreutils for Windows」についての知識を、ここで使ったAIモデル(gemma-4-e4b)は持っていないことがわかる。
Microsoft Learn MCP ServerをONにして質問すると、少し考えたあと、microsoft_docs_searchを使ってよいかと確認されるので、[Proceed](進める)をクリックする。すると、正しい回答が返ってきた。
つまり、LM Studioから「Microsoft Learn MCP Server」を使うことにより、AIモデルにない知識が返ってきたわけだ。
このように、MCPを使うことによって、LM Studioから外部の知識や機能を呼び出して、機能を拡張できるのが特徴だ。
著者プロフィール:高橋 正和
フリーランスのライター&編集者。IT系の書籍編集、雑誌編集、Web媒体記者などを経てフリーに。現在、「窓の杜」「クラウドWatch」などのWeb媒体や雑誌などに幅広く執筆している。なお、同姓同名の方も多いのでご注意。
ソフトウェア情報
「LM Studio」Windows版
【著作権者】Element Labs 社
【対応OS】Windows 10以降(AVX2命令セットに対応したx64、ARM(Snapdragon X Elite))
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.4.23(26/08/28)
































