いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】見づらい表をなんとかしたい! テーブルで見栄えとデータ抽出を容易にするエクセル活用術

 Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。

表が長くなってくると見づらいし使いづらい……

 顧客名簿や会員名簿などは、データが増えるたびに表がどんどん長くなっていくのではないでしょうか。表の項目数が増えてくると、データが探しにくくなったり、重複に気づきにくくなったりします。

 1行おきにセルに色を付けるなど、セルの書式設定で見やすくすることもできますが、表の項目数が多いとかなりの手間になりますよね。

 今回は、そんなときに役立つ「テーブル」の設定方法と、指定した条件を満たすデータをテーブルから抽出する方法を解説します。

大きな表も簡単な操作で見やすい「テーブル」にできる

 「テーブル」とは、データの追加や確認がしやすく、データの抽出などの操作が簡単にできるような状態になっている表のことをいいます。

 表をテーブルに変換する前に、次の4点に注意しましょう。

  • 一番上の行には見出しを入力しておく
  • 表内でセルの結合は使用しない
  • 1件のデータが1行に入力されるようにする
  • 1つの列に入力されるデータは1種類にする

 それでは、データの数が増えて見づらくなってきてしまった会員名簿(①)をテーブルに変更してみましょう。

 リボンの[挿入]タブ(②)→[テーブル](③)をクリックします。

 表が入力されている範囲が選択され(④)、[テーブルの作成]ダイアログボックスが表示されます。テーブルにしたい範囲が正しく選択されていない場合は[テーブルに変換するデータ範囲を指定してください]に入力されているセル範囲(⑤)を修正し、[OK](⑥)をクリックします。

 選択したセル範囲のデザインが変わりました。それぞれの列見出しには、[▼]のボタンが表示されています(⑦)。このボタンは「フィルターボタン」といい、このあと説明する「オートフィルター」機能を使うためのボタンです。

テーブルのデザインを変更することもできる

 できあがったテーブルの色やデザインを変更することもできます。[テーブルツール]の[デザイン]タブ(①)で、[縞模様(行)]のチェックマークを外し(②)、[縞模様(列)]にチェックマークを付けると、横方向の縞模様から縦方向の縞模様に変わります。[テーブルスタイル]の右端にある下向きの矢印のボタン(③)をクリックします。

 さらに、[テーブルスタイル]の右端にある下向きの矢印のボタン(④)をクリックしましょう。

 テーブルのデザイン一覧が表示されます。使いやすさ、見やすさなどを考慮して、デザインを選択しましょう。使いたいデザインのアイコン(⑤)をクリックすると、テーブルにデザインが適用されます。

テーブルならデータの検索も簡単!

 これで、表をテーブルにすることができました。テーブルで使える便利な機能のひとつに、「オートフィルター」があります。表の中からデータを抽出したいときにとても便利です。

 例として、先ほど作った会員名簿のテーブルから、住所が「神奈川県」で始まるデータだけを抽出してみましょう。見出しの「住所」の右に表示されているフィルターボタン(①)をクリックします。

 表示されるメニューから[テキストフィルター](②)→[指定の値で始まる](③)を選択します。この「テキストフィルター」は、「オートフィルター」に含まれる機能の1つで、セルに入力されているデータがテキストの場合に使える機能です。

 [オートフィルターオプション]ダイアログボックスが表示されるので、抽出したいデータの条件を入力します。[抽出条件の指定]に「神奈川県」(④)と入力し、[OK](⑤)をクリックします。

 「神奈川県」で住所が始まるデータだけが表示されました(⑥)。

 リボンの左上に表示されている[元に戻す](⑦)をクリックすれば、元の表示に戻ります。

 今回の例では「神奈川県」で始まるデータを抽出しましたが、特定の語句を含まないデータを抽出することもできます。いろいろな条件で、データを抽出してみましょう。

「テーブル」なら表の見やすさと使いやすさを両立できる!

 今回は、大きな表を「テーブル」に変換する方法と、条件に合うデータを抽出する方法を解説しました。単に表にまとめておくよりも、テーブルにしておけば見栄えもして、使い勝手もぐんとアップします。

 大きい表はテーブルに変換して、業務上さらに使いやすいものにしてみてくださいね。