いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】スクショはエクセルにお任せ!範囲指定してスクショをとればトリミング不要ではめ込みたい場所に自動挿入!

[PrintScreen]キーも画像ソフトも使わずにスクショできる?!

 Excelで資料を作成する際、画面のスクリーンショットを撮影して挿入したい場面は多々あると思います。Windowsのパソコンでは、特別何かのアプリをインストールしていなくても、[PrintScreen]キーを押せば、デスクトップの全画面をコピーできますよね。そのままExcelシートを開き、[Ctrl]+[V]キーを押すと、コピーした画像を貼り付けられます。

 でも、客先で借りたパソコンや新たに購入したパソコンのキーボードに、[PrintScreen]キーが見当たらなくて困った経験はありませんか。ディスプレイの小さいノートパソコンなどでは、必然的にキーボードとして使えるスペースも小さくなってしまうため、2つの機能が同じキーに共用で割り当てられていて、[Fn]キーを押しながら、切り替えて使うようなものもあります。そのようなキーボードの場合、[PrtScr]と省略して書かれていたり、キーに印字された文字が小さくて見づらかったりすることがあります。また、タブレット端末用のキーボードに関しては、[PrintScreen]キー自体がないものもあります。もちろん、[PrintScreen]キーがなくても、複数のキーの組み合わせで、スクリーンショットの撮影ができるものがほとんどですが、組み合わせを覚えるのは面倒ですよね。

 そんな時、実はExcelの機能だけで、デスクトップのスクリーンショットを撮影して、シートに貼り付けることができます。画像ソフトも[PrintScreen]キーも使わずにスクリーンショットをExcelに貼り付けることができるので、手軽で便利ですよ。

❶画面全体のスクリーンショットをとる

 例として、次の「製品Aに関する報告書」シートに、別のウィンドウで開いているブックの内容を画像として貼り付けたい(①)という場合を考えてみます。

 画像を挿入したい場所(ここではセルA3)(②)を選択した状態で、[挿入]タブ(③)→[図](④)→[スクリーンショット](⑤)をクリックすると、[使用できるウィンドウ](⑥)が表示されます。[使用できるウィンドウ]には、現在開いているウィンドウの一覧が表示されます。この中からスクリーンショットを撮影したいウィンドウ(⑦)を選択します。

 すると、「製品Aに関する調査報告」シートに、選択したウィンドウのスクリーンショットが挿入されました(⑧)。たったこれだけの操作で、簡単にスクリーンショットを挿入できましたね。

 挿入された画像の不要な部分をトリミングして取り除いてみましょう。まず、挿入された画像が全部見えるように、Excelの画面を縮小表示します。画面の右下端にあるズームスライダーの近くの[-](⑨)をクリックすると、画面を縮小できます。挿入した画像全体が表示されるまで、何度かクリックしてみましょう。

 挿入した画像全体を表示できたら、画像が選択されていることを確認して、[図の形式]タブ(⑩)→[トリミング](⑪)をクリックします。すると画像の辺や角に黒いトリミングハンドルが表示されます(⑫)。

 これらのハンドルをドラッグして(⑬)、必要な部分だけが残るようにします。そして、再度リボンの[トリミング]をクリックします。

 すると灰色の部分が消え、トリミングが確定されます(⑭)。

 別のウィンドウで開いているアプリ(Excelブック)のスクリーンショットを撮影して挿入し、画像をトリミングして必要な部分だけを貼り付けることができましたね。

 今回は、別のExcelブックの内容を画像として貼り付ける例を解説しましたが、他のアプリのスクリーンショットももちろん撮影できます。注意点としては、スクショしたいアプリのウィンドウを事前に開いておく必要があります。そうでないと、[使用できるウィンドウ]の一覧には表示されません。また、タスクバーに最小化されたウィンドウはスクショできません。

❷範囲を指定してスクリーンショットをとる

 前項では、ウィンドウ全体のスクリーンショットを撮影し、挿入してから不要な部分をトリミングする方法を解説しました。ここでは、はじめから範囲を指定してスクリーンショットを撮影する方法を解説します。

 では、先ほどと同じ例を使ってやってみましょう。次の「製品Aに関する報告書」シートに、別のウィンドウで開いているブックの内容を画像として貼り付けたい(①)という場合を考えてみます。

 範囲を指定してスクリーンショットを撮影する場合、操作しているExcelの画面がいったん非表示になり、そのあとの画面上でキャプチャする範囲をドラッグして指定します。そのため、操作を開始する前に、Excelの画面が非表示になった時、スクショしたいウィンドウが画面上に表示されるように準備しておく必要があります。ここではコピー先の「製品Aに関する報告書」シートが非表示になるので、この画面のすぐ下にスクショしたいウィンドウ(「製品Aにおける市場シェア」ブック)を表示させています。

 画像を挿入したい場所(ここではセルA3)(②)を選択した状態で、[挿入]タブ(③)→[図](④)→[スクリーンショット](⑤)→[画面の領域](⑥)をクリックします。

 すると、画面の表示が、直前に開いていたウィンドウに自動的に切り替わります。全体的に白っぽい画面になるので、切り取りたい範囲をドラッグ(⑦)します。

 切り取りたい範囲をドラッグできたら(⑧)、マウスを離します(⑨)。

 すると、最初に表示していたコピー先の「製品Aに関する報告書」シートに画面が切り替わり、切り取った範囲の画像が自動的に挿入されます(⑩)。

 この機能では、はじめから範囲を指定してスクリーンショットを撮影しているので、あとからトリミングなどをする必要がありませんね。

Excelの機能を使ってスクリーンショットをとってみる

 今回は、画像ソフトや[PrintScreen]キーを使わず、Excelの機能だけで、デスクトップのスクリーンショットを撮影して、シートに貼り付ける方法を解説しました。画像ソフトの入っていないパソコンや、[PrintScreen]キーが見当たらないキーボードで作業しなければならない場合でも、Excelさえあれば簡単にスクリーンショットをシートに貼り付けられます。なお、この機能はOffice共通の機能なので、WordやPowerPointでも使えます。ぜひ、試してみてくださいね。