いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】モバイルパソコンの画面が小さすぎて操作しづらい!エクセルで効率を下げずに画面を広く使うテク
2020年10月14日 06:55
ノートパソコンの画面をもっと有効に使いたい!
会社を離れて作業することの多い営業担当やリモートワーカーをはじめ、普段からモバイルノートパソコンを使って作業している人は増えているのではないでしょうか。モバイルノートパソコンは軽量で持ち運びがしやすく便利ですが、ディスプレイが小さくて、作業しづらい時ってありますよね。あまり使わないExcel機能のボタンが並んだリボンが画面の上部を占領するのは、スペースがもったいと思いませんか。そこで今回は、Excelで、自分がよく使う機能だけをクイックアクセスツールバーに登録し、リボン自体は非表示にして、画面を広く使うテクニックを解説します。
今回の記事でやりたいこと
今回の記事では、クイックアクセスツールバーをカスタマイズし(①)、そのカスタマイズしたクイックアクセスツールバーだけを使って簡単な「売上表」を作成してみます。リボンは非表示にして使用しません。必要なコマンドをクイックアクセスツールバーに登録しておくことで、リボンを表示しておく必要がなくなり、狭いディスプレイでも画面全体を広く使えるようになります(②)。
では、以降の項でさっそくやっていきましょう。
❶クイックアクセスツールバーによく使う機能を登録する
クイックアクセスツールバー(①)は、タイトルバーの左端にあり、よく使う機能のコマンドを自分の好きなように登録できるツールバーです。初期状態で、既に[自動保存](②)や[上書き保存](③)などのコマンドが登録されています([自動保存]はExcelのバージョンや環境によって表示されない場合があります)。
実際に、よく使う機能のコマンドを登録していきましょう。クイックアクセスツールバーの右端の矢印ボタン(④)をクリックします。[クイックアクセスツールバーのユーザー設定]メニューが表示されるので、[その他のコマンド](⑤)をクリックします。
[Excelのオプション]画面が表示され、画面左側の[クイックアクセスツールバー](⑥)が選択された状態になります。ここから、さまざまな機能をクイックアクセスツールバーに登録できます。では、まず1つ登録してみましょう。[基本的なコマンド]のリストから、[罫線](⑦)を選択し、画面中央にある[追加](⑧)をクリックします。
画面右側の[クイックアクセスツールバーのユーザー設定]の欄に[罫線](⑨)が追加されるので、[OK](⑩)をクリックしてシートに戻ります。
クイックアクセスツールバーに[罫線](⑪)が登録されました。まずはコマンドを1つクイックアクセスツールバーに登録できました。
ほかにもコマンドを登録していきましょう。先ほどと同様の操作で、[Excelのオプション]画面を表示させます。画面左側のメニューで[クイックアクセスツールバー](⑫)が選択されていることを確認し、先ほどと同様に、[基本的なコマンド]のリストから[中央揃え](⑬)を選択して[追加](⑭)をクリックします。
同様にして、[基本的なコマンド]のリストから、[塗りつぶしの色](⑮)も追加します。
[基本的なコマンド]の中に追加したいコマンドが見つからない場合もあります。その時は、[基本的なコマンド]の右側にある矢印(⑯)をクリックし、追加したい機能が入っているタブを選択します。ここでは、[ホーム]タブ(⑰)をクリックします。
[ホーム]タブのリスト(⑱)の中から、[太字]と[数値の書式]を探して順番に追加します(⑲)。
コマンドを登録し終えたら、[OK](⑳)をクリックします。
最初に登録した[罫線]と合わせて5つのコマンド(㉑)がクイックアクセスバーに追加されました。
❷クイックツールアクセスバーを見やすく配置しよう
Excelの画面を広く使いやすくするために、クイックアクセスツールバーの位置を変え、リボンを非表示にしてみます。クイックアクセスツールバーの右端の矢印ボタン(①)をクリックし、[クイックアクセスツールバーのユーザー設定]メニューから[リボンの下に表示](②)をクリックします。
するとリボンの下にクイックアクセスツールバーが移動しました(③)。続いて、今選択されているタブ([ホーム]タブ)をダブルクリック(④)します。
リボンが非表示になり、タブだけが表示されるようになりましたね(⑤)。見た目がすっきりし、画面を広く使えるようになりました。
❸クイックアクセスツールバーのコマンドだけでシンプルな表を作成してみる
カスタマイズしたクイックアクセスツールバーのコマンドを使って、シンプルな「売上表」を作成してみましょう。まず、セルA1に表のタイトルを入力します(①)。入力し終えたら、セルA1を選択した状態で、クイックアクセスツールバーの[太字](②)をクリックします。
表タイトルが太字で表示されました(③)。続いて表データを入力します(④)。
表データを入力できたら、セルの境界線に罫線を引きます。入力した表データ(セル範囲A3:D:7)をドラッグして選択し、クイックアクセスツールバーの[罫線]の右側にある矢印(⑤)をクリックして表示されるメニューから[格子](⑥)をクリックします。
選択したセル範囲に、格子線を引くことができました(⑦)。
次は、表見出しのセル範囲に背景色を設定しましょう。表見出しのセル範囲(A3:D3)を選択した状態で、[塗りつぶしの色]の右側にある矢印(⑧)をクリックして表示されるメニューから、任意の色(⑨)を選択します。
表見出しのセル範囲の背景色が変わりました(⑩)。続いて、表見出しのセルに入力されている値を中央揃えにしましょう。表見出しのセル範囲(A3:D3)を選択した状態でクイックアクセスツールバーの[中央揃え](⑪)クリックします。
見出しが中央揃えになりました。最後に、金額が入力されたセルに桁区切りのカンマと円マークを付けます。まず「定価」列の数値データ(セル範囲B4:B7)を選択した状態(⑫)で、クイックアクセスツールバーの[数値の書式]の右側にある矢印(⑬)をクリックして表示されるメニューから[通貨](⑭)をクリックします。
[定価]列の数値データ(セル範囲B4:B7)に桁区切りのカンマと円マークが表示されました(⑮)。同様にして[小計]列の数値データ(セル範囲D4:D7)にも桁区切りのカンマと円マークを表示しましょう(⑯)。
これで「売上表」の完成です。カスタマイズしたクイックアクセスツールバーのコマンドだけでシンプルな売上表を作成することができました。リボンを表示していない分、画面を広く使えるので、大きな表でも作業しやすくなりますね。
Excelでできるだけ画面を広く使うためのテク
今回は、Excelでよく使う機能をクイックアクセスツールバーに登録し、リボンを非表示にして、画面を広く使うテクニックを解説しました。作業内容にもよりますが、クイックアクセスツールバーに登録したいくつかのコマンドがあれば、シンプルな作業は十分可能です。また、「クイックアクセスツールバー」という名のとおり、メニュー階層をたどることなく、一発で求めている機能にアクセスできるので、作業効率化も図れます。
なお、クイックアクセスツールバーに登録されていない機能を使いたい時は、いずれかのタブをクリックすればリボンが表示されるので、不便に感じることはありませんよ(常に表示されるように戻す時はダブルクリックします)。ぜひ一度試してみてくださいね。