いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】写真入り資料のファイルサイズが大きすぎ! 容量を削減するための圧縮方法
2022年6月15日 06:55
ファイルサイズを縮小する3つの方法
Excelファイルのサイズを気にすることは少ないと思いますが、画像を挿入すれば、画像ファイルのサイズ(容量)に応じて、Excelファイルのサイズも大きくなります。Excelで作成するファイルには手順書や案内状などもあり、複数枚の画像データを挿入することもありますよね。スマートフォンで撮影した写真をイメージ画像として挿入しただけでも、結構なサイズになるものです。
そのファイルを複数人のメンバーで共有するとなると、メールやファイルサーバーへのアップロードなど、ファイルサイズの課題は避けられません。今回は、画像入りのファイルのサイズを縮小する3つの方法を紹介したいと思います。
このテクニックは、Excelだけでなく、WordやPowerPointでも使えます。ファイルサイズが大きすぎて送れない! といった時に活用してください。
画像を圧縮して保存する
まず、ファイルの保存時に、挿入されている画像を圧縮してファイルサイズを圧縮する方法です。画像ファイルを圧縮しつつ、「送付用」などとファイルを別名保存します。
注意点としては「上書き保存しない」ことです。[名前を付けて保存]ダイアログボックスを呼び出す操作はいつも通り。[ツール]ボタンから“圧縮”の方法を指定して、別名で保存します。以下は[ファイル]タブ→[名前を付けて保存]→[参照]と操作していますが、ショートカットキーの[F12]を覚えておくことをオススメします。キーを押すだけで[名前を付けて保存]ダイアログボックスを呼び出せます。
一般的にファイルサイズが1MB以下なら、メールの添付やストレージでの共有で問題になることはないでしょう。しかし、最小サイズにすればいいというわけではありません。[画像の圧縮]ダイアログボックスにある[解像度]の意味を知っておきましょう。
- @@em|s|[高品質]…挿入時の画像の解像度を保つ
- @@em|s|[HD(330ppi)]…HD画質(1,280×720ピクセル)での表示用
- @@em|s|[印刷用(220ppi)]…一般的なプリンターでの印刷用
- @@em|s|[Web(150ppi)]…Webブラウザーでの表示やプレゼンテーション用
- @@em|s|[電子メール用(96ppi)]…設定可能な最小の解像度
- @@em|s|[既定の解像度を適用]…規定値(後述)の解像度
例えば、共有したファイルを印刷するなら[印刷用(220ppi)]を選択するべきです。HD(1,280×720ピクセル)程度の表示が必要なこともあります。目的に応じて選択してください。
ワークシート上で圧縮する
ワークシート上に挿入した画像から全体の画像を圧縮する方法です。特定の画像のファイルサイズが大きい場合などは、選択した画像のみを圧縮して、Excelのファイル全体のサイズを削減することも可能です。
ここでは、先ほどと同様にファイルに含まれるすべての画像を圧縮します。[この画像だけに適用する]のチェックを外すことで、すべての画像を圧縮することもできます。
また、[図のトリミング部分を削除する]のチェックは、[トリミング]の機能で画像の非表示になっている部分を削除するかどうかの項目です。トリミングをやり直す必要がなく、ファイルのサイズを縮小したい時はONにしておきます。
挿入する画像の解像度を指定する
画像の挿入時の解像度を指定しておくこともできます。標準では220ppiです。例えば、ほとんど印刷することがなく、モニターやタブレットでの確認が中心なら「150ppi」で十分といえます。画像を大量に挿入するなら、「96ppi」と使い分けます。
ただし、Excelの設定を変更するため、今後開くExcelファイルすべてに設定が適用されます。設定したことを忘れないようにしてください。必要に応じて変更することをおすすめします。
なお、前述の[画像の圧縮]ダイアログボックスの項目[既定の解像度を適用]は、画像の挿入時にここで設定する解像度に圧縮するという意味です。
目的に応じて圧縮しよう
画像の解像度は、大きすぎても、小さすぎても具合がよくありません。送付用に画像を圧縮したファイルは印刷には不向きですし、高解像度の画像を何枚も挿入すれば、Excelの動作が遅くなることもあります。目的に応じて設定しましょう。