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数値の端数を四捨五入・切り上げ・切り捨てするには? 数値を丸めるROUND系関数

数値を“丸める”ROUND系の3関数

 数値の端数を思い通りに処理できていますか? 定番の関数が3つあります。四捨五入はROUND関数、切り捨てはROUNDDOWN関数、切り上げはROUNDUP関数です。この機会に数値を“丸める”基本の3関数をマスターしておきましょう。

 最初に、小数点以下の端数の処理によく使われる表示形式の注意点を紹介しておきます。以下の例では、1~3行目に入力された数値を4行目で合計しています。A列とB列で、1~3行目に同じ数値が入力されているように見えますが、合計値は異なっていますね。

A列、B列ともに同じ数値が入力されているように見えるが、合計値は異なる
[小数点以下の桁数を増やす]ボタンをクリックすると、実際に入力されている数値を確認できる

 これはスプレッドシートの表示形式で、「小数点以下の桁数」を減らしていることが原因です。[小数点以下の桁数を減らす]の機能を使うと見た目に四捨五入されて表示されます。端数を処理しても計算が合わない場合、表示されている数値と実際の数値が一致していない可能性も考えられます。入力されている数値とセルに表示されている数値は異なる場合があることを覚えておきましょう。

 実際に入力されている数値は、セルを選択して数式バーを確認するか、[小数点以下の数値を増やす]ボタンを数回クリックすれば、確認できます。

[小数点以下の数値を増やす]ボタンをクリックしして、実際に入力された数値を表示した状態

ROUND関数で四捨五入する

 端数を四捨五入して処理することが多いですよね。ROUND関数で基本の動作を確認しておきましょう。ROUND関数の構文は『=ROUND(値,桁数)』となります。引数[値]に処理したい数値、引数[桁数]に四捨五入する桁数を指定します。間違えやすいのは、引数[桁数]です。

 以下の例では「1234.567」を四捨五入する際に指定する桁数を表しています。一の位を「0」として、整数部分を負の数、小数点以下を正の数で指定します。「0」と指定すれば、一の位を基準に小数点以下が四捨五入されます。

「1234.567」を四捨五入する際、引数[桁数]に指定する値

 引数[桁数]を「-3」から「3」まで指定したときの結果です。例えば、引数[桁数]に「-2」と指定すれば百の位、「1」と指定すれば小数点以下1桁を基準に四捨五入されていることがわかります。

「1234.567」をROUND関数で四捨五入した例

ROUNDDOWN関数で切り捨てる

 切り捨ては、ROUNDDOWN関数を使います。構文は『=ROUNDDOWN(値,桁数)』となります。引数の指定方法はROUND関数と同じです。引数[桁数]で指定した桁を基準に、下の桁を切り捨てます。ROUNDDOWN関数の結果は以下の通りです。

「1234.567」をROUNDDOWN関数で切り捨てた例

 引数[桁数]に「0」と指定すれば一の位、「-1」で百の位を基準に切り捨てられていることがわかります。

ROUNDUP関数で切り上げる

 数値を切り上げるROUNDUP関数の引数も、ROUND関数とROUNDDOWN関数と共通です。構文は『=ROUNDUP(値,桁数)』となります。ROUNDUP関数の結果は以下の通りです。

「1234.567」をROUNDUP関数で切り上げた例

 引数[桁数]に「-3」で千の位、「2」で小数点以下2桁を基準に切り上げられていることがわかります。