#モリトーク

第112話

メイリオなChromeの文字

 「Google Chrome」の文字描画がバージョン37で“DirectWrite”に対応した。DirectWrite環境ではアンチエイリアス機能“ClearType”によるフォントレンダリングの品質が向上し、簡単に言えば、Webページの文字が美しく描画されるようになる。それと同時に、GPUが文字のアンチエイリアス処理を担当するため、描画速度も向上する仕組み。

「MS ゴシック」では効果が発揮されないDirectWrite

 ただし、この場合の“美しい”とはユーザーによって捉え方が違う上、モニターのスペックにも依存する。また、その効果が最大限に発揮されるのはフォントがClearTypeに対応しているときであり、ClearTypeに対応する日本語フォントは「メイリオ」くらいしかない。

 そのため、標準フォントが「MS ゴシック」と「MS 明朝」に設定されている日本語環境の「Google Chrome」ではDirectWriteの恩恵を十分に受けられないので、フォントの設定を見直しておこう。

「Google Chrome」のフォント設定

 「Google Chrome」でWeb描画のフォントを変更するにはまず、設定画面を開いて[詳細設定を表示]をクリックする。その後、画面中央付近の[フォントをカスタマイズ]ボタンを押し、4つの設定項目で「メイリオ」を指定すればよい。

 なお、DirectWriteで文字を描画するアプリケーションでは、フォントレンダリングを改善するソフト「MacType」が動作しない。もし「Google Chrome」と「MacType」を共存させたいなら、「Google Chrome」の上級者向け設定でDirectWriteを無効化する必要がある。

(中井 浩晶)