#モリトーク

選手は競技で、視聴者は時差と戦うオリンピック

(12/07/31)

 ロンドンオリンピックが、日本時間28日午前5時(現地時間27日午後9時)の開会式とともに開幕した。開会式はイギリスの文化を色濃く反映したもので、映画“007”のダニエル・クレイグ、コメディ作品“Mr.ビーン”でお馴染みのローワン・アトキンソン、ミュージシャンのポール・マッカートニーなどの世界的スターも登場した。

 オリンピックを観戦する上で一番厄介なのが開催国との時差だ。今回の開会式は日本時間の早朝5時からという、土曜日だったとはいえ、徹夜で迎えるのも、早起きするのも体に堪える時間に始まった。日本人選手の勝利・メダル獲得はやはり生中継でその感動を味わいたいところだが、オリンピック観戦での時差はプラスに働く場合と、マイナスに働く場合がある。

 たとえば、前回大会の北京オリンピックではほとんど時差がなかったため、観戦にも都合がよさそうに思える。実際は、翌日に響くような深夜の生中継はなかったが、平日昼間に開催された競技の生中継は観戦しにくかった。一方、今大会のロンドンオリンピックではマイナス8時間の時差があり、競技が開催される現地時間の8時~23時は日本時間の16時~翌7時に該当する。そのため、北京オリンピックと比べて生中継を観戦するチャンスは増えるものの、夜更かしの可能性が出てくる。しかも今大会から、テレビで生中継されない競技はインターネット上でライブ配信されている。

タスクバーの時計にロンドンを追加タスクバーの時計にロンドンを追加

「JAL世界時計ウィジェット」「JAL世界時計ウィジェット」

 どうせ観戦するなら現地の時刻を把握していたほうが、生中継のリズムもつかみやすいし、観戦時の興奮もより一層高まるはずだ。また、早朝や夜遅くなど、現地では意外な時間帯に競技が開催されていることにも気付き、『体調やプレッシャーのコントロールが難しいだろうな』といった、選手への感情移入も深まるだろう。そして、今大会は“ソーシャルオリンピック”とも呼ばれており、国内外を問わず多くの選手がTwitterなどで競技前・競技後の心境を語っているので、現地の時刻とともにタイムラインを眺めれば、そのリアルタイム性も増してくる。

 忘れている、もしくは知らないユーザーもいるかもしれないが、Windows VistaまたはWindows 7を利用しているなら、異なるタイムゾーンの時刻をOSの標準機能で同時に表示できる。タスクバーの時計をクリックすると表示される画面から、ロンドンのタイムゾーンを追加しておけば、タスクバーの時計にマウスカーソルを合わせるか、タスクバーの時計をクリックしたときに、日本とロンドンの時刻・曜日が同時に表示されるようになる。

 タイムゾーンの変更が手軽な時計ソフト「JAL世界時計ウィジェット」を利用するのもオススメだ。同ソフトはJAL社製ということもあり、外国の時刻を表示しやすいユーザーインターフェイスになっている。しかもデザインがスタイリッシュな上、ロンドンの時刻を表示したときにはイギリス周辺の世界地図も描かれるので、ロンドンへの思いを高めるにはピッタリな時計ソフトだろう。

(中井 浩晶)