ニコニコ自作ゲームPick Up
第10回
生放送中に“コメント”で指示を出して事件を解決!?「実況生放送」
まるで“ニコ生”そのままの画面で進行するゆるゆる系謎解きゲーム
(2013/10/10 10:50)
『ニコニコ自作ゲームPick Up』では、“ニコニコ動画”で開催されている自作ゲームの祭典“ニコニコ自作ゲームフェス2”の参加作品の中から、ゲームフェス運営がピックアップしたゲームを毎週紹介していく。今回はニコニコ生放送風謎解きゲーム「実況生放送」を紹介する。
ニコニコならではの“コメントを打つ”インターフェイス
10月6日(日)に締め切りを迎えた“ニコニコ自作ゲームフェス2”。予想通りというべきか、駆け込み投稿が殺到し、多くの力作が投稿された。その最終日投稿作品の中で、ひときわ異彩を放っていたのが「実況生放送」。ニコニコならではの“コメント”を使ってプレイする謎解きゲームだ。
「実況生放送」は、“ニコニコ生放送”でよく行われている、“ゲーム実況”番組の形を模して進行するのが最大の特徴だ。
“ゲーム実況”とは、実況主が遊んでいるゲーム画面を“ニコニコ生放送”で映し出しながらプレイする番組のこと。“生放送”の名の通り放送はリアルタイムで行われるため、視聴者のコメントがすぐに実況主に伝わる。
そのため、視聴者のコメントをヒントにしながらゲームをプレイすることも。たとえばRPGのプレイ中、実況者がいかにも怪しい井戸を見落として進もうとした場合、視聴者はコメントで『井戸調べて』と打ち込む。すると実況者はそのコメントを受けて、井戸を調べて順調にゲームを進行させられる。本作は、こういった協力プレイの醍醐味をオフラインで再現したアドベンチャーゲームだ。
画面内をどう表現するかがゲームのカギ! 言い換えてコメントしまくれ
ゲームが始まると、あたかも“ニコニコ生放送”が始まった瞬間のような画面が現れる。プレイヤーはこれから、生放送を行っている実況者の“ゆっくり”にコメントで話しかけながら、ゲーム内ゲームである『犯行現場』をプレイしてゆくことになる。
『犯行現場』は自室に帰るとなぜか死体が待っていたという男性が主人公で、彼を脱出させるのが目的だ。ジャンルで言えば、密室謎解きゲームにあたる。この主人公の動きを実況主の“ゆっくり”が担当するので、プレイヤーはコメントで怪しいと思う場所を伝え、“ゆっくり”が調べるというのが基本操作となる。
ここで難しいのが、いかにプレイヤーの意思をコメントを通して伝えるかということ。『犯行現場』にはさまざまな家具や道具があるのだが、調べるにはその場所をコメントで表現しなければならない。
たとえば左上にある箱のようなものを調べるとする。コメントで『箱』や『はこ』と打ち込んでも、実況主“ゆっくり”は何も反応してくれない。これをどう表現すれば“ゆっくり”に伝わるのかが、このゲーム最大の難所なのだ。
ありったけの想像力を働かせ、ここぞという怪しい場所をさまざまに言い換えてコメントで伝えてみよう。うまく調べていけば、さまざまなアイテムが手に入るという仕組みだ。
また、30分という時間制限にも注意が必要。本家“ニコニコ生放送”も、1番組は基本的に30分で終了する。それと同じ縛りが、このゲームでも適用されているのだ。結末はマルチエンディングで、まさかのエンディングや、予想外の事実が発覚することもある。
ニコニコならではのユニークなインターフェイスに、人工無能を操作する面白さがうまくマッチした「実況生放送」。こういった謎解きゲームはヒントが増えすぎても面白くない。まだヒントのない今のうちに、ぜひ遊んでおきたい1本だ。
- 【著作権者】
- かみぶくろ 氏
- 【対応環境】
- (Windows 7で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
ニコニコ自作ゲームフェス2とは
“ニコニコ自作ゲームフェス”は、ゲームを作る人、遊ぶ人、二次創作をする人をつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指す祭典。2回目の開催となる“ニコニコ自作ゲームフェス2”は、2013年6月13日(木)から10月6日(日)の間で作品募集を行った。11月4日(月)には“ゲームマーケット2013秋”の会場にて授賞式を実施する。
ニコニコ自作ゲームフェス 今後のイベント出展予定
- 11月4日(月):ゲームマーケット2013秋
- 11月9日(土):東京ロケテゲームショウ2013
- 11月17日(日):デジゲー博