ニコニコ自作ゲームPick Up

第7回

やりくり上手となってダンジョンを攻略せよ!「300円クエスト」

全財産が300円……? 買い物の順番がカギとなるダンジョン攻略RPG

 『ニコニコ自作ゲームPick Up』では、“ニコニコ動画”で開催されている自作ゲームの祭典“ニコニコ自作ゲームフェス2”の参加作品の中から、ゲームフェス運営がピックアップしたゲームを毎週紹介していく。今回はやりくり系ダンジョン攻略RPG「300円クエスト」を紹介する。

父から受け継いだ300円を上手にやりくり

壮大なダンジョンでストーリーが始まる。願い事の内容は?
父から受け継いだ遺産はまさかの300円。遠足のおやつ感覚でお買い物、というわけにはいかないぞ

 1時間ほどゲームで夢中になって遊びたいというとき、断然オススメなのが「300円クエスト」。一見よくあるRPGに思えるが、このゲームの核となる要素は“謎解き”だったりする。300円を“どう使うか”という使い道に、たくさんの謎が含まれているからだ。その謎を解く手順は案外複雑。みごと解決した際のスッキリ感と相まって、実に楽しいゲームだ。

 「300円クエスト」が一般的なRPGと異なる点は、大きく分けて4つ。

  1. 全財産が300円
  2. アイテムを買う価格と売る価格は同じ(例外あり)
  3. モンスターや宝箱からお金を入手できない
  4. 経験値の概念がなく、主人公が成長しない

 この持ち金300円というのが実にクセモノ。実際に買い物をするとわかるが、ビミョーに足りないのだ。200円のちょっといい武器を買い、最低限の防具を100円で買うと……。あれ? アクセサリーや回復アイテムを買うお金が足りない。モンスターを倒しても1円も手に入らないので、とにかく300円の範囲内でやりくりするしかないというわけだ。

 そこで活用することになるのが、アイテムの売買金額が同じという点。一度買ったアイテムを売って別のアイテムを買い直せる、この仕組みを徹底的に活用してゲームを進めていくことになる。ただし、売ることができないアイテムもあるので注意が必要だ。

町にもダンジョンにも一筋縄ではいかない“謎”がいっぱい

とある場所で“伝説の剣”を売りつけてくる謎のNPC。見るからに怪しいが、謎を解くカギなのだろうか
いかにも何かありげな建物。秘密の言葉を知りたければ、とにかく聞き込みをするべし。ニコ動ユーザーなら解けるはず!

 ゲームシステムは、スタンダードなRPGとそれほど変わらない。町の中でゲームがスタートするので、聞き込みと探索を行っていく。町から出るとフィールドがなく、即ダンジョンの入り口となる。

 建物を見て回るとなぜか“ニコニコテレビちゃん”がいたり、建物に入る前に“秘密の言葉”を求められたりと、少し見て回るだけでも気になる人物やポイントがたくさん見つかるはずだ。時には何か依頼を受けるかもしれない。

 片っ端から謎を解決していってもいいし、じっくり聞き込みを続けてもOK。ちょっと寄り道して、RPG定番のちょっとエッチな(!?)イベントで楽しむのもいい。遊んでいくと、だんだんゲームの大きなカギが見えてくる。そこからが、このゲームの本番だ。頭と300円をうまく使って、謎を解いていこう。

 プレイ中は自由にセーブ・ロードができるので、ここぞというときにはきちんとセーブをしておくこと。ゲームは謎を解いた、解かないにかかわらず、ダンジョンのボスであるドラゴンを倒すとクリアとなる。

“謎”が解けたら最高ランククリアを目指せ

ダンジョン最深部に鎮座するドラゴンがラスボス。ひとクセあるものの、そこまで強い敵ではない。
クリア後に“清算ポイント”の集計が行われ、ランクが発表されるぞ

 300円クエストのプレイ中、ボスを倒したり、何か特定の行動を取ったりすると、“清算ポイント”と呼ばれる数字が加算される。この清算ポイントは、クリア後に表示されるランクに関係してくるものだ。

 ランクは高い順にSからCまで用意されており、所持金残額、清算ポイント、モンスターを倒して得られる“ジェム”の数という、3つの要素が多ければ多いほど高い評価となる。

 見事Sランクを取り、謎をすべて解いたときの満足感はかなりのもの。短時間で遊べ、謎解きに頭も使う「300円クエスト」は、RPGにプラスアルファの面白さがある作品だ。

「300円クエスト」
【著作権者】
ピヨ 氏
【対応環境】
Windows 7および同64bit版
【ソフト種別】
フリーソフト

ニコニコ自作ゲームフェス2とは

 “ニコニコ自作ゲームフェス”は、ゲームを作る人、遊ぶ人、二次創作をする人をつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指す祭典。2回目の開催となる“ニコニコ自作ゲームフェス2”は、2013年6月13日(木)から10月6日(日)の間で作品募集を行ない、11月4日(月)に“ゲームマーケット2013秋”の会場にて授賞式を実施する。

 応募対象は2013年6月1日時点で未発表のオリジナルゲームで、誰でも自由に遊べるように配布してあり、無料でもそれが体験できるもの。ニコニコ動画にゲームの紹介動画を投稿することで応募可能。詳細は下記公式サイトを参照してほしい。

(市川 美穂)