高橋忍のにゃんともWindows

ラベル印刷をMicrosoft Officeでやってみた! 「Word」「PowerPoint」「Publisher」どれが最適?

 家にいる時間が長く、机の周りが散らかしがちになります。その結果ちょくちょく片付けや断捨離をすることが多くなりました。ずっと気になっていた引き出しの中を整理したり。整理するときはだいたい細かい箱に分けて収納することが多く、そういう箱にはきれいなラベルを張りたくなります。

 テプラなどのラベルプリンターもありますが、それほど使う機会が多いわけではないので新しく買うのはちょっともったいない。ということでプリンター用のラベルシートとプリンターでラベル印刷してみます。

「Microsoft Office」の各ソフトでラベル印刷

 一般的にラベル印刷をする場合は、ラベル印刷専用のソフトを使っている方が多いかと思います。余計な事を考えずにラベル印刷ができますから。

 でも、私がラベル印刷をするときはいつも「PowerPoint」を使っていました。特に専用のラベル印刷機能があるわけではないので、ほぼ手動での印刷です。しかし、「Microsoft Office」には、ラベル印刷機能を備えたアプリがいくつかあります。って私も知らなくて、知り合いに教えてもらったんですけどね。

 今回はこのOfficeを使ったラベル印刷機能を紹介します。

プリンター用のラベル用紙

 プリンター用のラベル用紙は各社から本当にたくさんの種類のラベルが用意されています。その中でもエーワンさんは業務用で使える数多くの種類のラベルを発売しています。

 ラベル用紙のよいところはもちろん印刷後にカットする必要がないところ。そしてプリンターで印刷するためにラベルサイズや余白の情報がしっかりとこうかいしているので、専用のアプリでなくても、このレイアウト情報を使って印刷することができるようになっています。

 今回はたまたま私が持っていた95片/頁のラベルシートを使います。結構マイナーなのかラベル用の専用ソフトでも対応していなかったりするので、情報を使いながら印刷する素材としてはもってこいですね。

「Word」でラベル印刷

 はじめは「Word」です。ご存知文書作成・印刷のためのアプリですが、いくつか特殊な文書の印刷に対応した機能をもっています。ソレが差し込み印刷。差し込み印刷は通所の文書に差し込む形で、典型的な文書パターンを入れる機能です。例えば、挨拶文の挿入機能は結構便利に使える機能だったり(どの文が適切か判断する知識は必要なんですけどね)。

 ここにラベルの機能があります。元々は宛名印刷を想定したものなので、ここに宛名を入れて印刷できるようなイメージです。本当は住所録的なものを作って印刷するんでしょうね。

 ここで[ラベル]か[オプション]ボタンを押して新規のラベルテンプレートを作ります。「Word」にも各社のラベル用のテンプレートが用意されていて、ラベルの製造元を選ぶと予め設定済みのラベルを指定できます。残念ながら今回のラベルはなかったので自分で作ることにします。

 [新しいラベル]ボタンを押して、[ラベル オプション]画面を表示します。ここで、ラベル用紙に記載の情報を使って、ラベルの情報を入力していきます。

 ここで注意が必要なのが、垂直方向の間隔と水平方向の間隔です。情報ではラベルとラベルの間の間隔は2mmと記載されていますが、「Word」で指定する場合は、はじめのラベル位置と右および下方向の2枚めのラベルの位置の差を入力します。そのため水平方向の間隔はラベルの幅35mm+ラベルの間隔2mm=37mmとなります。同様に垂直方向はラベルの高さ12mm+ラベルの間隔2mm=14mmを入力する必要があります。

 入力が完了したらラベル名をつけて[OK]を押して元のウィンドウに戻ります。

 自作のラベルができていることを確認し、[OK]ボタンを押してはじめのウィンドウに戻りましょう。

 ラベル欄には、自分で作ったラベルの情報が入っていることを確認し、[新規文書]ボタンを押して新しくラベル印刷のための文書を作成します。

 95片のラベルシートが完成しました。すごい「Word」っぽいですね。基本的には差し込みの表のような感じでテキストの文書と画像も貼り付けることができます。ただ入力枠内よりも下に画像が挿入されてしまうと見えないのでが画像を扱うのが困難です。また、入力欄は表示されていますが、ラベルの線は書かれていないので、ラベルの形状に合わせてデザインする、といったことはちょっと難しそうです。単純なテキストベースでの印刷には問題なさそう。

 画像を追加するときはフローティングレイアウトにしてデザインしないと行けなそうです。

「Publisher」でラベル印刷

 「Publisher」ってご存知ですか?一応「Microsoft Office」ファミリーのアプリです。といっても「Microsoft 365 Personal」(旧「Office 365 Solo」)にしか入っていないですけどね。いちおうデスクトップパブリッシング用のソフトです。

 実際にラベル印刷の準備をしてみましょう。まずは新規で文書作成します。一応ラベルテンプレートもあるんですが、今回は自分でラベル設定をするための手順を紹介します。新規で文書が作成されたら、[ページデザイン]メニューから、[サイズ]ボタンをクリックして、[ページ設定]を選びます。

 ここで、ラベルのサイズや余白、といった設定をします。

 「Publisher」のページ設定を使ったラベルの設定は、概念が違うのでちょっとはじめは戸惑いますが、どこに何を入れるのかがわかれば、ラベルシートの数字がそのまま入れられるのでわかりやすいです。

 するとページが小さくなって形が変わります。これは1枚のラベルのレイアウトになります。ここで自由にデザインしてみて下さい。今回は本来小さいラベルなのですが、そのぶん拡大されて実物よりも大きなサイズになっています。 基本的には1つのラベルをデザインすることになりますが、複数のラベルに印刷する場合は、ページを増やせばOK。

 さて印刷ですが、色々設定ができます。というか設定を把握しないと意図通り印刷ができません。

用紙一枚に複数部

 これを選択すると1ページにびっしり同じデザインのラベルが印刷されます。これはこれで需要はあるはず。

用紙一枚に複数ページ

 これを選ぶと、1ラベル1デザインで1ずつ印刷されます。

 各ページの部数を増やすと複数個ずつ印刷できます。

 また、自宅でラベルを使って印刷しているとよくあるのが、途中まですでにラベルを使ってしまっているケース。この場合もレイアウトオプションで何処から使用を開始するか指定できます。よくできています。

 どんどんラベルを作って保存して、印刷時には印刷したいものだけをページ指定(1,3ページとか)することもできます。実は「Publisher」はラベル印刷に使うにはよくできています。

にゃんとも

 今年の梅雨は色々大変なことになっています。早く開けてほしいものですね。

 まぁ猫的にはそれほど変わらない毎日なのですが。