残業を減らす!Officeテクニック
Excelの絶対に覚えておきたい定番ショートカットキー
行・列の追加や書式設定、オートSUMまでもキー操作で実現可能
2021年12月27日 06:55
Excelを使っているなら、[Ctrl]+[C](コピー)、[Ctrl]+[V](貼り付け)、[Ctrl]+[S](上書き保存)のショートカットキーは毎日のように押していますよね。今回は、そのほかのExcelの定番ショートカットキーをまとめてみました。
無理に覚える必要はありませんが、いちいちタブを切り替えてボタンをクリックするよりは効率がいいと思います。実際に試して気に入ったものを普段の作業に取り入れていただければ幸いです。
行列の選択と挿入・削除
よくある行列の挿入や削除はマウス操作が煩雑です。行・列番号をクリックして選択し、[ホーム]タブに切り替えて[挿入]、もしくは[削除]ボタンをクリック。行・列番号を右クリックしてメニューから操作する人もいると思いますが、複数行列の挿入・削除の場合、行・列を選択する操作は避けられません。
行や列を選択する
行と列を選択するショートカットキーは以下の通り。アクティブセルを含む選択中のセル範囲を基準に行・列を選択できます。
- [Shift]+[Space]キー:選択中のセル範囲を基準に「行」を選択する
- [Ctrl]+[Space]キー:選択中のセル範囲を基準に「列」を選択する
行や列を挿入・削除する
また、行・列の挿入と削除は[Ctrl]キーとの組み合わせです。追加は[+]キー、削除は[-]キーなので覚えやすいですね。
- [Ctrl]+[Shift]+[+]([Ctrl]+テンキーの[+])キー:行・列を追加する。セル範囲の選択時は[セルの挿入]ダイアログボックスが表示される
- [Ctrl]+[-]キー:行・列を削除するセル範囲の選択時は[削除]ダイアログボックスが表示される
なお、テンキーが付いていれば、行・列を追加は[Ctrl]キーとテンキーの[+]の組み合わせだけでOKです。
例として、3行削除し、4列追加してみます。選択した行の上、列の右に挿入されます。意図通りの書式ではない場合は[挿入オプション]から選択してください。
ここでは複数行を選択してから削除しましたが、[Ctrl]+[Space]キーで1行を選択、[Ctrl](+[Shift])キーを押したまま[-]や[+]キーを複数回押すことで、順に行の削除・挿入を実行することも可能です。もちろん列も同様です。
日付・時刻の入力が面倒
今日の日付を入力したい場合、どうしていますか? 「2021/12/1」と半角入力したいのに、全角の「/」で確定してしまい、入力し直すことがありますよね。時刻の場合の全角「:」もよくあります。今日の日付や現在の時刻を入力するのもショートカットキーが使えます。
日付の入力を繰り返すときは、ショートカットキーで今日の日付を入力して「日」の部分のみを修正するのも便利です。
- [Ctrl]+[;]キー:今日の日付を入力する
- [Ctrl]+[:]キー:現在の時刻を入力する
「書式設定」用ショートカットキー
セルの色やフォントなどの設定は、専用のボタンで処理できることがほとんどですが、意外と手間取るのが罫線の設定です。結局、[セルの書式設定]ダイアログボックスを使うことになると思いますので、呼び出し用のショートカットキーをおすすめします。
- [Ctrl]+[1]キー:[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示する
よくある書式設定の「桁区切り」は、上記に[Shift]キーを足して、[Ctrl]+[Shift]+[1]キー。[ホーム]タブに切り替えてから[桁区切りスタイル]ボタンをクリックしなくてもいいんです。
- [Ctrl]+[Shift]+[1]キー:セルに桁区切り記号を付ける
データの処理に使えるショートカットキー
データの並べ替えや絞り込みに「フィルターボタン」を使いますよね。ショートカットキーなら[データ]タブに切り替えて[フィルター]ボタンをクリックする手間が省けます。
- [Ctrl]+[Shift]+[L]キー:フィルターボタンを表示する
フィルターボタンではなく、セル範囲を「テーブル」に変換したいときは[Ctrl]+[T]キーを使います。[テーブルの作成]ダイアログボックスが表示されるので、セル範囲が正しいことを確認して[OK]ボタンをクリックです。
表のタイトルから表全体を選択している状態からの操作であれば、問題ないはずなので、[Ctrl]+[T]キーに続けて[Enter]キーで、すぐにテーブルに変換できます。
- [Ctrl]+[T]キー:[テーブルの作成]ダイアログボックスを表示する
定番の関数もショートカットキーで
利用頻度の高い関数といえば、数値を合計する「SUM関数」です。[ホーム]タブに[オートSUM]ボタンも用意されています。このボタンを使わずに「=SUM(」と入力する方も多いでしょう。しかし、SMU関数には便利なショートカットキーがあります。
- [Shift]+[Alt]+[=]キー:数値を合計する
[オートSUM]ボタンを押したときと同様に、数値が合計すると予測されるセル範囲が自動的に判断されて、SUM関数が入力されます。ただし、自動的に入力されたSUM関数の合計範囲が正しいかどうかを確認してください。セル範囲を選択した状態で[Shift]+[Alt]+[=]キーを押した場合は、SUM関数がまとめて入力されます。
このほか、数値を平均するAVERAGE関数、最大値を求めるMAX関数、最小値を求めるMIN関数、数値の個数を求めるCOUNT関数にもショートカットキーがありますが、キーの同時押しでは完結しません。詳しくは後述します。
隠されたショートカットキーを探す
[Ctrl]+[C]・[V]などのいわゆる「ショートカットキー」は、複数キーの同時押しで使えて便利ですが、覚えていないと使えません。それらとは別に、多くの機能に割り当てられているショートカットキーがあることを知っておくと便利です。
[Alt]キーを押すと、タブやボタンにアルファベットが表示されます。このアルファベットを順に押すことで、目的の機能にアクセスできます。複数キーの同時押しに割り当てられたショートカットキーがなくても、すばやく機能を呼び出せるわけです。
例えば、数値の平均を求めるAVERAGE関数を呼び出すなら、[Alt]→[M]→[U]→[A]の順にキーを押します。
[オートSUM]ボタンから呼び出せる関数をまとめておきます。最後に押すキーは関数名と関連しているので覚えやすいのではないでしょうか。なお、SUM関数も同じ要領で入力できますが、[Shift]+[Alt]+[=]キーのほうが簡単だと思います。
- [Alt]→[M]→[U]→[S]キー:数値を合計する(SUM関数)
- [Alt]→[M]→[U]→[A]キー:数値を平均する(AVERAGE関数)
- [Alt]→[M]→[U]→[C]キー:数値の個数を数える(COUNT関数)
- [Alt]→[M]→[U]→[M]キー:最大値を求める(MAX関数)
- [Alt]→[M]→[U]→[I]キー:数値を合計する(MIN関数)
- [Alt]→[M]→[U]→[F]キー:[関数の挿入]ダイアログボックスを表示する
画面左上の「クリックアクセスツールバー」には、左から[1][2][3]…と、[Alt]キーと組み合わせるショートカットキーが割り当てられます。[Alt]+数字キーで呼び出せるので、よく使う機能を登録している場合は試してみてください。
セルを編集モードに切り替える[F2]、列に含まれる値をリスト表示する[Alt]+[↓]なども、データ入力の効率を上げるショートカットキーです。[F12]で表示できる[名前を付けて保存]ダイアログボックスは別名保存時に便利。作業の効率化を目指してよく使うショートカットキーから覚えはじめてみてはいかがでしょうか。