どれ使う?プログラミング教育ツール
学習コンテンツも豊富なオールインワンの子供向けビジュアルプログラミングツール「プログラミングゼミ」
2019年10月24日 06:55
2020年度からついに小学校でプログラミング教育が実施されます。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。
「プログラミングゼミ」は、日本の小学生向けに開発された子ども向けプログラミング学習アプリです。指示が文字で書かれたブロックを組み合わせるタイプのビジュアルプログラミング方式で、インタラクティブなアニメーションやゲームを自由に作ることができます。アプリにはチュートリアルやパズル式の問題なども多数収録されていて、プログラミングの手法を学ぶこともでき、オールインワンの構成です。タブレット端末とパソコン版のアプリがあり、タブレットで操作しやすくできています。
自由制作用ツール&学習コンテンツが豊富
アプリを起動したら、ユーザーの名前を設定すればすぐに始めることができます。最初に表示される[はじめてのプログラム]というチュートリアルを見ると基本的な使い方がわかるので便利です。チュートリアルはあとから好きなものを選んで挑戦できるので、最初にホーム画面を把握しておきましょう。
自由に作品を作るときは[あたらしくつくる]を選びます。[あつめよう]には、最初に表示された[はじめてのプログラム]を含む、さまざまなプログラム手法のチュートリアルがあり、[くみたてよう]、[パズル]には、それぞれプログラムを作成する練習になるコンテンツが用意されています。これらの学習系コンテンツをクリアすると、“宝石”をもらえて、次第にユーザーのレベルが上がります。
小学校低学年からをターゲットにした工夫が各所に
ホーム画面の[あたらしくつくる]から入り[サンプルのキャラ]メニューを選ぶと、素材のキャラクターを使用してすぐにアニメーションを作ることができます。左側のバーには[はいけい]と[キャラ]が登録されていて、キャラクターを選択するとそのキャラクターのプログラム作成画面になります。
小学校の低学年からをターゲットに開発されているので、ホーム画面のメニュー類はもちろん、プログラムを作成するためのブロックもすべて平仮名表記です。言葉の選び方も、英語で表現されたプログラムの翻訳というよりも、概念自体を擬人化するなどして日本語でわかりやすい指示語に置き換えられています。ブロックのサイズは大きくてタブレットでもドラッグしやすく、用途別にカラフルに色分けされていて明快です。表示されているブロックの数がとても少なく、使えそうなものを選ぶのにも迷うことがありません。
自由制作時の自由度をレベルでコントロールできる
しかし、ここまでブロックの数が少ないと、あまりにもできることが限定されてしまいます。実は、「プログラミングゼミ」はユーザーごとにレベル管理がされていて、レベルが低いうちはプログラム用のブロックが少ししか表示されないように設計されているのです。
確かに、慣れないうちは、少ない選択肢の方が安心して操作できます。特に学校で使うときなどを想定すると、まだ使わないブロックは隠れていてくれた方が全員がスムーズに使えるでしょう。
ただ、サポートする大人の側は、レベルに応じてブロックの出現が制限されているという仕組みを知らないと、全体像がわからずに混乱してしまいます。このアプリの仕組みとしてぜひ押さえておきたいポイントです。
レベルは、学習系コンテンツをクリアして“宝石”を取得すれば上がっていきますが、大人がサポートしている場合は、複数の子どもの環境を統一させたり、表示ブロックの量をコントロールしたりしたいこともあるでしょう。そんな時は、ホーム画面右下の[おうちの方/先生]メニューから[設定]を選ぶと、レベルを数字で指定することができます。
また、どのレベルでどんなブロックが表示されるのかを把握したい場合はWebサイトで一覧表を参照できるので便利です。Webサイトの同ページでは他にも学習系コンテンツの内容をPDFで提供するなどしているので、学校での活用時や、家庭で一緒に楽しむお父さんやお母さんなどにとっては、とても便利なリソースです。
手書き素材を取り込める便利さ
アプリで作品作りをする場合、アプリが提供している素材を使うと飽きてしまうし、素材自体をアプリ上で描画するのは意外と手間のかかるものです。その点「プログラミングゼミ」は手書きの素材を手軽に取り込めるようになっています。その場で手書きの絵や文字を撮影して、アプリ上で背景を消す加工ができるので、アナログ素材を作品のキャラとして使うのがとても簡単です。自分を登場させたい時は、写真を撮って切り抜いて使うこともできますね。
こうして手書きの素材や写真を手軽に加工してキャラクターとして使えると、意外とクリエイティブマインドが刺激されて「やってみたいこと」がわいてくるものです。プログラミングは、仕組み作りやもの作りをするための手段ですから、作りたいものがあると自然とプログラムの技術的な組み方も知りたくなって調べるようになります。楽しみながらぜひ色々な作品を作ってみてください!!