どれ使う?プログラミング教育ツール
マイクラでプログラミング体験! アカウントなし・無料でできる「Minecraft: Education Edition」Hour of Code用レッスン
2020年9月24日 15:21
子どもたちに人気のゲーム「Minecraft(マインクラフト)」は、教育現場での活用も注目されています。なかでも「Minecraft」の世界でプログラミングができるのは魅力のひとつ。ただし、一般に販売されているWindows 10版でプログラミングの機能を使うには、「Code Connection for Minecraft」という無料ソフトを追加でインストールした上で連携させる必要があります。
その点、教育版の「Minecraft: Education Edition」はプログラミングの機能もはじめから組み込まれていて便利。通常、教育機関向けのアカウントでないと試用・購入ができませんが、「Hour of Code」と呼ばれる1時間のコード体験のムーブメント用に、誰でも利用できる特別な「Minecraft: Education Edition」があります。今回は、このインストールから使用方法をご紹介します。
インストールと起動まで
まずは、「Minecraft Hour of Code」のWebサイトにアクセスします。Windows版のほか、Chromebook版、Apple版(Mac、iPad)があるので、該当するものをダウンロードして、各OSの仕様に応じてインストールしてください。
起動時にMicrosoftのアカウントにサインインを求められますがここでサインインする必要はありません。サインインのウィンドウを閉じて回避すると「Minecraft: Education Edition」が起動します。
起動すると選択画面が出ますが、画面右側のデモレッスンだけが利用できます。デモレッスンに入ります。
“Hour of Code: 人を助けるAI”というレッスンが表示されるので、[世界を作成]してはじめます。山火事をテーマに、村を火事から守るというのがレッスン全体のミッションです。
8つのクエストでプログラミング!
ゲームが始まると「Minecraft」の操作方法が左側に表示されるので、慣れていない人は確認しておきましょう。“現在のクエスト”が表示されるので指示に従って進みます。
クエストは全部で8個用意されていて、クエストごとにプログラムをひとつ完成させます。[C]キーを押すとプログラミング用のウィンドウが開くので、ここでプログラムを作成します。プログラムを実行すると、ゲーム画面に戻るのでプログラムが機能するかどうか見守りましょう。失敗したら、[C]キーでプログラムしなおして再チャレンジしてください。成功すると、“クエストクリア!”と表示されるので次のクエストに進みます。
プログラミング用のブロックは使用するもの以外はほとんど表示されないので、あまり迷わずにプログラミングできるようになっています。8個目のクエストまで終われば終了です。
授業での活用の意図やサポート資料をチェック
このレッスンは、“Hour of Code”用なので、授業やワークショップでスムーズに利用できるよう、導入から実習、まとめまで、およそ45分間でできるように設計されています。先生用のレッスンプランページが用意されていて、Lesson Plan(授業案)、Solution(各クエストのプログラムの正答)や、導入用ビデオなどが見られるページがあるので便利です。Lesson Planは日本語版も用意されているのでチェックしてみると良いでしょう。
タイトルに〝Hour of Code: 人を助けるAI”とあるのは、AI(人工知能)の役割について考えるきっかけになるようなクエストが用意されているからで、プログラミングの中でAIの技術を使うというわけではありません。これらの意図もLesson Planを読むとよくわかりますし、ていねいなシナリオも用意されています。最後のクエストは、山火事のエリアを再生するために村に木々を植えるなどの自由な活動ですので思い切り楽しみましょう。
2020年度から小学校でプログラミング教育が実施されています。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。